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キス動画まで公開--「顔出し」が当たり前の女子中高生

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 デジタルアーツが発表した「未成年者と保護者のスマートフォンやネットの利活用における意識調査について」(2015年2月)によると、子どもが受けたトラブルの主な内容は、「誹謗中傷を受けた」(28.3%)、「無断で写真・個人情報を挙げられてしまった」(20.8%)、「嘘の噂を広められた」(18.9%)などとなった。

 中高生で一番多いトラブルは誹謗中傷だ。次に多いのが、無断で写真・個人情報を上げられてしまうトラブルであり、女子中学生の33.3%、男子高生の28.6%、女子高生の23.8%が経験している。

 女子中高生は顔写真や動画などを公開することを躊躇しないケースが多い。自分の写真・動画だけでなく、他人の写真も気軽に公開してしまう傾向にあるのだ。

カップル動画で「キス動画」公開

 「MixChannel」は300万ダウンロードを超える人気の動画投稿アプリだ。同アプリのユーザーは、約50%が高校生、35%が中学生と10代に強い人気を誇る。中でも女性81%、男性19%と、女子中高生に人気が高いことが分かっている。「BEST FRIEND」「おもしろ」「やってみた」「顔出し」「歌」「メイク・ファッション」など、さまざまなカテゴリが存在するが、中でも特徴的なのが「LOVE」、つまりカップル動画だ。


「MixChannel」(Google Playの公式ページより)

 動画はプリクラのように文字を書き込むなどして編集されたものがほとんどだ。2人の名前のほか、動画にBGMとしてつけられた音楽の歌詞が手書きで画面に書き込まれているものが多い。たとえば歌詞の「あなた」は画面では「ゆーすけ」などとなっており、2人の恋愛を歌になぞらえていることが分かる。

 中には顔が分かる状態でのキス動画も多数ある。動画は誰からも見られる状態で公開されており、その多くはプロフィールにTwitterアカウントがリンクされている。彼女たちのTwitterプロフィールには、「iloveu♥彼氏の名前♥2014/05/14~」などと、恋人の名前と交際歴が記載されている。さらに、Twitterのプロフィール写真や背景写真、ツイートなどでキス写真が掲載されていたり、動画が公開されていることも多い。

放課後に制服姿でツイキャス配信

 モイが運営する動画ストリーミングサービス「ツイキャス」は、2015年4月に1000万ダウンロードを突破。スマートフォンだけで動画が配信できる手軽なところがうけ、10代の若者を中心に高い人気を誇っている。

  • ツイキャスのカテゴリには「顔出し」「JCJK」「LJK」「JD」「お姉さん」などがある

 「モイ」とはフィンランド語で「こんにちは」の意で、ツイキャスでは挨拶代わりに使われている。Twitterで「モイ」で検索すると、「モイ!iPhone(Android、PC)からキャス配信中」というツイートが多数見つかる。このツイートの後についているURLをクリックすると、配信中のツイキャス動画を見ることができる。

 ツイキャスのカテゴリには「顔出し」「JCJK(女子中高生)」「LJK(高校3年生。Last 女子高生からきたもの)」「JD(女子大生)」「お姉さん」などがあり、女子が顔出ししているもの、中でも女子中高生のものは大人気だ。彼女たちも自分の価値を自覚しており、配信タイトルに「JK」などとつける子は多い。

 放課後の時間に検索すると、女子中高生が校内で制服姿で配信しているものが多数見つかる。中には顔バレを防ぐためマスクをしている子もいるが、まったく配慮せずに素顔をさらしている子も多い。中には、キス動画を配信しているカップル動画まで見つかる状態だ。

 ツイキャスでは、中高生・未成年向けに動画を配信する際の注意点を公開している。配信前には必ず一読しておく必要があるだろう。


ツイキャスでは中高生・未成年に向けた注意喚起ページが用意されている

「無断公開ダメ」講習後も写真公開

 女子高生A奈に話を聞くと、「学校で毎年携帯電話会社の講習があるから、他人の写真を勝手に公開してはいけないことは知ってる。でも、やっぱりみんな断らずに勝手に友だちの写真をTwitterなんかに上げている。この間も講習があったけど、講習後にもやっぱりTwitterで顔写真が上がっていた」という。

 彼女たちは顔写真が個人情報に当たることや、公開するリスクを知らないわけではない。けれど、「本音では、実際は危ないことなんて起きないし、楽しいのになぜ公開してはいけないのかと思っている」という。つまり、知識としては危険を知っていても実感できず、その場の楽しさで公開してしまっているというわけだ。

 「公開されると怖いから」と細心の注意を払い、友だちにも写真を撮らせない、公開させないという子もいる。しかし一方で、「先生は怖いと言うけれど怖い目にあったことがない。それより出会いとか再会につながるから顔出ししたい」という子もいることは事実だ。

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