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ヤフー子会社のGameBankが新作発表--Yahoo! JAPANを活用して「一億総ゲーマーを目指す」

佐藤和也 (編集部)2015年04月09日 10時33分
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 ヤフーの子会社で、スマートフォン向けゲーム事業を行うGameBankは4月8日、事業説明ならびに新規タイトルの発表会を開催した。GameBankは1月にインキュベイトファンドとの共同出資で設立。ヤフー代表取締役社長の宮坂学氏が2月の決算発表の席上で発表していた。

  • GameBank取締役 川邊健太郎氏

 発表会の冒頭ではヤフー取締役副社長 COOでGameBankの取締役も務める川邊健太郎氏が、GameBank設立の経緯と狙いを語った。まずヤフーでは2012年に「スマートデバイスファースト」の方針を掲げて事業を展開したこともあり、約4300万人いるとされるスマートフォン利用者のうち、約9割にあたる約3900万人がYahoo! JAPANの利用者であると説明。

  • スマートデバイスの利用時間におけるゲームアプリ利用率は約32%という

 近年におけるスマートデバイスの利用時間はゲームアプリとSNSが長く、ゲームアプリでは利用時間の約32%を占めるというデータと披露。「市場を見たときに、ユーザーが一番時間を費やしているジャンルに挑戦しなければならない。そこに進出してヤフーのユーザーを増やす」(川邊氏)ためにGameBankの設立に至ったと語った。

 GameBankにおける展開の狙いとして、まずはYahoo! JAPANのプロモーション力を生かした展開。新しいゲームがリリースされたことを、Yahoo! JAPANの利用者に訴求していくこと。そして約100ほどあるサービスとの連携も図っていくこと。その先には、新しいゲームジャンルをスマートデバイスの世界に確立していくと語った。

 GameBank代表取締役社長 CEOの椎野真光氏も登壇。GameBankの理念を「人とつながると、楽しい」、ビジョンを「一億総ゲーマー」にかかげていると語った。椎野氏はゲームメーカーに在籍し、オンラインゲーム制作を多数経験。またオンラインゲームプレイヤーとしての経験も踏まえ「ゲーム自身の面白さもあるが、そこで生まれる仲間とのコミュニケーションが面白さの本質だと強く感じている」という。また一億総ゲーマーは「日本人全員が心からゲームを愛してくれる状況を作り出す」という意味あいであると説明した。

 主戦場となるスマートデバイスのゲームアプリビジネスにおいて、踊り場に来ているという報道がされている状況ではあるが、100%オンライン接続が保証されていることやコンシューマ機に匹敵する処理速度、20代における普及率が絶大であること、フリーミアムによってユーザーリーチが広がったことなどを挙げ、椎野氏は「ゲームを届けることに素晴らしい時代環境にある。Yahoo! JAPANのリーチ率を活用し、一億総ゲーマー化計画を実践していく」という。

 また自社開発のみならず、パートナーとの協業施策やライセンスインも積極的行い、パブリッシング環境を整備していくという。そして「2010年代までに、国内最大のオンラインゲームパブリッシング会社となる」というゴールを目指してまい進するとしている。

  • GameBank代表取締役社長 CEOの椎野真光氏

  • スマートデバイスが全盛期で、ゲームを遊んでもらうことにいい環境という

  • Yahoo! JAPANの強いリーチ率を活用してゲームタイトルを訴求していく

 GameBankの戦略については、GameBankプロダクション部 部長を務める北山俊輔氏が説明した。まずカテゴリ(間口)においては、「カジュアル」「ミッドコア」「ハードコア」に分けて見たときに、日本ではまだハードコアの市場はニッチであるという。ちなみにここでいうハードコアは難しいリッチなゲームというよりも、オンラインの関与性が高い同時接続のゲームで遊びごたえがあるものという。またマーケットサイクルとして見たときに、イノベーターとしてそのジャンルで最初にヒットしたコンテンツが一番シェアが取れるという。 

  • GameBankプロダクション部 部長の北山俊輔氏

 これらを踏まえ、GameBankとしてはカテゴリーをひとつの領域に絞るのではなく、広くとって新規タイトルの開発を進めていくものの、ハードコアに多くのリソースを割く方針。そしてマーケットサイクルとしてはイノベーターのポジションを狙っていくという。日本におけるハードコアカテゴリはまだニッチな市場ではあるものの、台湾や韓国、中国など東アジア地域では1500~2000億円程度の規模があると北山氏は語る。日本においても成長が見込め、規模の大きい東アジア地域でも展開してビジネスとして成り立たせたい意図があるという。

 「ゲーム事業の参入は後発であるため、成熟市場に対して真正面からぶつかるよりも、リスクを抱えても新しいマーケットを自ら作り出し、イノベーターとしてナンバーワンになることを目指す」(北山氏)と狙いを語る。

  • ゲームアプリをカテゴリで分けたときの日本の市場規模。ミッドコアが特に大きく、ハードコアが小さい

  • マーケットリサイクルで見たときの図。最初に手をつけたイノベーターのシェアが一番大きく取れるという

  • これらを踏まえカテゴリは幅広く展開しつつも、ハードコアゲームに重点を置く。またイノベーターのポジションを狙う

 前述のようなYahoo! JAPANのトップページなどの露出から送客を図るといったほかにも、一部のゲームでは獲得したポイントによってYahoo!ショッピングで使えるクーポンをもらえるEC連動型ゲームを導入するなど、ヤフーグループとの連携についても進めていく。ソフトバンクと協力しワイモバイルの加入者限定でゲームの体験版を独占で先行配信する施策も行うという。

  • Yahoo! JAPANとの連携モデル

  • ワイモバイル加入者に、先行体験版を配信するといった取り組みも行う

  • ゲームを遊ぶともらえるポイントによって、ヤフー・ショッピングで使えるクーポンがもらえるといった施策も

 この日発表されたのは4タイトル。GameBank第1弾タイトルとして本格3D召喚アクションRPG「オービットサーガ」、多人数での同時プレイが可能な釣りゲーム「みんなの釣りバカンス」、リアルタイムでの協力型ミニゲームが複数収録されている「大集合!ワイワイパーティ(仮)」、本格派タクティカルMMORPG「Soul Gauge」で、いずれも年度内にリリース予定。そしてこれらを含め、2年間で10タイトルのリリースを計画している。

  • 「オービットサーガ」

  • 「みんなの釣りバカンス」

  • 「大集合!ワイワイパーティ(仮)」

  • 「Soul Gauge」

  • 「みんなの釣りバカンス」を応援するサポーターとして、アイドルグループ「つりビット」も登場した

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