Microsoftでは不可能が可能になると、同社のあるエンジニアが主張している。
Microsoftのエンジニア兼テクニカルフェローのMark Russinovich氏は、先週開催されたChefConfカンファレンスで、「Windows」が最終的にオープンソース化されることは「当然あり得る」と、これまでに聞いたことがないような発言をした。
同イベントに参加していたWiredによると、「Microsoftは生まれ変わった」とRussinovich氏は述べたという。
OSには主に2つの種類がある。クローズドソースとオープンソースだ。クローズドOSとしては、WindowsやAppleの「OS X」がある。これらのOSは、ソフトウェアを実装するためのコードが一般公開されていないために、クローズドソースと分類される。一方オープンソースは、ソフトウェアを動かすすべてのソースコードが技術コミュニティーに公開されており、プログラマーはそれを操作したり、変更したり、究極的にはそのOSの独自のディストリビューションを構築することができる。デスクトップ用の代表的なオープンソースOSは、Linuxだ。
MicrosoftがWindowsをオープンソース化するとすれば、同社にとっては劇的な方向転換となる。Windowsのコードは、Bill Gates氏とSteve Ballmer氏が同社を統括していた時代からの神聖な領域であり、同OSの中身を誰かにいじらせるなどということは考えられなかった。クローズドプラットフォームを保有することは、リリースを管理し、ユーザーエクスペリエンスを管理し、そして究極的には、Windowsによって生成される収益サイクルを管理することを意味していた。
しかし2014年、Satya Nadella氏が最高経営責任者(CEO)に就任して以来、Microsoftはゆっくりと、しかし確実に進路を変更し始めている。同社はもはや単なるソフトウェア企業ではなく、Nadella氏は2014年の長いマニフェストにおいて、Microsoftはクラウドサービスとモバイルに焦点を置き、プラットフォームへの依存性を低減すると述べた。同氏の目標は、「Word」や「Excel」を含むクラウドベースのアプリケーションスイートである「Office 365」などのサービスによって収益と成長を促進し、使用OSにかかわらずサービスによってユーザーを獲得することである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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