子供向けの腕時計型デバイス「ドコッチ」を4月4日に発売するNTTドコモだが、実は密かに別のスマートウォッチも開発していた――その名は「d-Watch」。
注目したいのはその機能。「呼び鈴機能」を使うことで、コンシェルジュサービス「しゃべってコンシェル」のキャラクターである“ひつじのしつじくん”を、画面から自分の手の上に呼び出せるのだ。同社は「ウェアラブル端末の最進化系として、ドコモが導き出した答え、それは『手のひらの上の万能』でした」とそのコンセプトを説明する。
しつじくんは純国産羊毛100%(北海道産)を使用しており、手のひらでこの上ないもふもふ感を味わえるという。d-Watchは三次元から二次元に戻る時のしつじくんの家でもあるが、学習システム「ME.Rry」によって、体温や脈拍から利用者の状態を把握したり、しつじくんの活動に必要なエネルギー変換をしたりできる。
基本機能についても、しつじくんと会話をしているような気持ちで通話ができるほか、メールもしつじくんが一生懸命読み上げてくれる。音声通話やメールの読み上げを周りの人に聞かれたくない場合は、付属の「糸電話」線をつなげることでイヤフォンから音声を聞くこともできる。
さらに、しつじくんの瞳には、超精密高解像度投影(4K対応)が可能なプロジェクタ機能が搭載されている。「映画館にして!」と命じるだけで、大きな瞳から動画や画像を壁に投影してくれるという。最大250インチまで対応し、投影角度を選ばないので、ベッドから天井に夜空を投影してプラネタリウムにすることも可能だ。ただし、投影中はしつじくんは瞬きができないので、投影が長時間にわたるときは涙を流し始めたり、瞬きを我慢していることによる投影画像の揺れが生じることがあるとしている。
しつじくんは、ユーザーのバイオグラフ状態から「眠れない状態」と判断すると、枕元で右へ左へジャンプをしながら数を数え始める。古来から睡眠導入に効果があると言われている「羊数え」のリアル版だ。目の前を飛ぶしつじくんを眺めているだけで、ゆっくりと心地よい眠りへと導かれることだろう。なお、羊数えには、「柵越え」や「反復横跳び」など、さまざまジャンプパターンがあり、その日の気分でしつじくんにリクエストすることも可能だ。
なお、しつじくんのバッテリは、ユーザーからの感謝の気持ちを電力に変換する最新テクノロジ「ありがとうエントロピー」を使用している。ユーザーとの仲良し度が上がれば上がるほど、電力の生産量が増加して半永久的に稼働する仕組み。逆に仲が悪くなってくると、しつじくんの顔がどんどんリアルな羊に変わっていき、最終的には普通の羊になってしまうという。
また「帰巣本能」が備わっているため、地球の裏側に置き忘れてしまったとしても、海を渡り、山を越え、人波をかき分けて、ユーザーの元に帰ってくる。ただし、わざと置き忘れた際には、d-Watchからの信号によりそれが伝わるため、失意のあまり「ME.Rry」の記憶を消去し、二度と戻って来なくなるそうなので、注意が必要だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス