Facebookが、モノのインターネット(Internet of Things:IoT)の取り組みを本格的に開始する。同社は米国時間3月25日、ユーザーが家庭内でガレージのドアを開閉するデバイスや温度計といった各種機器を遠隔制御できるようにするアプリを開発するための、新しい一連の開発者向けツールを発表した。
Facebookが2013年に買収したモバイルインフラ企業Parseの創設者で最高経営責任者(CEO)を務めるIlia Sukhar氏は「F8」開発者会議において、「自宅の植物に水をやらなければならないときに通知してくれるデバイスを開発するつもりだ」と述べた。
25日の発表で、Facebookは初めてIoTの分野で大きな動きを見せたようだ。このことは、Facebookにとって収益性の高い新しい市場を切り拓く可能性がある。調査企業IDCによると、IoT市場は2020年までの年平均成長率が13%になると予測されており、2020年には、数十億ものモノが接続されて3兆400億ドル規模に達する見込みだという。
Facebookは、同社のソーシャルネットワークサイト、そして、同サイトに毎日ログインする約9億人(世界人口の7分の1に相当)のユーザーへの容易なアクセスを開発者に対して既に提供している。しかし、IoTに接続されたデバイス(インターネット接続されたカメラやスマートフォンで制御できるドアの鍵やスプリンクラのセンサなど)は、Facebookの影響が及ぶ範囲外にあった。
Facebookは2年前、Parseを買収している。Parseは、モバイルアプリ開発者がインターネット接続アプリを開発および管理することを容易にする。同社は、インターネットに接続される新しく幅が広がりつつあるデバイスを統合することから、Facebook内で大きな役割を担うことになるだろう。
Sukhar氏は「2015年になり、この世界はより良くなっている」と述べる。「より多くのデバイスがオンライン化されている」(Sukhar氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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