UPDATE 「YouTube」には毎分300時間の動画がアップロードされているかもしれないが、新しいサービス「Vessel」は、それを上回る余裕があると考えている。
短編動画向けオンラインサービスのVesselは米国時間3月24日、始動した。月額2.99ドルを支払うと、既に多くのフォロワーを抱える動画クリエーターによるクリップ映像が早期にアクセスできる。Vesselによると、この早期アクセス期間は通常72時間だという。
Vessel の共同創設者でありHuluの元最高経営責任者(CEO)のJason Kilar氏は、「ウェブ動画の消費者は、この動画に並々ならぬ関心を寄せており、早く見ることができるなら料金を支払うことも惜しまない」と述べた。
(最初のアーリーアダプターは、料金の支払いを選ぶ必要はないだろう。26日までに登録した人なら誰でも、Vessel から1年間の無料サブスクリプションが受けられる)
消費者はモバイル端末上でより多くの動画を見る傾向にあり、Googleという強力なバックアップと受けているYouTubeは、動画配信分野で紛れもないトップに立っている。リーチでは負けないが、一部のクリエーターからは、自身のオーディエンスの規模に見合ったレベルの報酬がYouTubeから支払われていないことに不満が出ている。Vesselの狙いは、こうした問題に対処することであり、同社は代わりに最高のコンテンツを集めることで、視聴者を引き寄せることができると考えている。
新しいサービスは、コンテンツプロバイダーが広告収入の70%、サブスクリプション収入の60%を手にすることができる。YouTubeは、クリエーターへの支払い条件を開示しておらず、その実態はかなり幅がある可能性があるが、標準的な収入の分け前は、広告収入の55%であることが広く知られている。YouTubeのトップクリエーターは、「Google Preferred」と呼ばれるプログラムの下でさらに有利な条件が適用される。
Kilar氏と、Huluの元最高技術責任者(CTO)であるRichard Tom氏によって創設されたVesselは、短編のクリップ映像を重視しており、主要な作品もGoogleの動画サイトで知られているものが多い。それでも、VesselがYouTubeと異なるのは、実績のある動画クリエーターに限定してホスティングし、視聴者からは早期のアクセスに対して料金を徴収し、その報酬からより多くの分け前をクリエーターに与えるという点だ。
「これは、1979年にケーブルテレビが導入されたときと似ている。消費者は、より優れた成果物を手に入れた(中略)。そしてそれは、それまでになかったビジネスモデルを導入した。それがサブスクリプションだ」(Kilar 氏)
YouTubeは、2013年から、個人のコンテンツプロバイダーを対象に有料のチャンネルオプションを提供しているが、幅広い支持を得ることはなかった。Vesselに関しては、3日後には無料で視聴できるコンテンツに消費者が料金を支払うかという疑問がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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