Microsoftのオペレーティングシステム担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるTerry Myerson氏は、中国の深センのWindows Hardware Engineering Community(WinHEC)サミットで、新しいソフトウェア「Windows 10」について語った。「Windows 7」と「Windows 8」の現行ユーザーにWindows 10の無料アップデートを提供することは既に発表されていたが、Myerson氏は、同ソフトウェアの違法コピーにも無料アップデートを提供する予定であることを明らかにした。
これは、海賊版ユーザーを正式版ソフトウェアに引き戻すための試みである。最大の影響を受けるのは、違法コピーが横行していると言われる中国になりそうだ。同社は中国で同OSを普及させるためにTencent(騰訊)やQihu 360(奇虎360)などと提携したことを明かしている。
Microsoftはまた、Windows 10が今夏に190カ国111言語で提供されることを発表している。
デスクトップPCでWindows 10の32ビット版を稼働するには、少なくとも1GバイトのRAMと16Gバイトの内蔵ストレージが必要。64ビット版ではその倍の容量が必要だ。画面は、「Windows Pro」の場合で7インチ以上、コンシューマー版で8インチ以上でなければならない。
携帯端末については、スマートフォンの3インチからタブレットの7.99インチまでの画面サイズに対応する。
またWindows 10はQualcommが提供する8コアの「Snapdragon 810」および6コアの「Snapdragon 808」、AMDの「Carrizo」や「Carrizo-L」など、さまざまな新しいSoC(system on chip)をサポートする予定。またIntelの14nmプロセッサ「Cherry Trail Atom」に加えて、今後リリース予定のエントリレベルSoC「Atom x3」やデスクトップ向けアーキテクチャ「Skylake」上で稼働する。
携帯端末で必要な最小RAM容量は、「Windows Phone 8.1」と同じでわずか512Mバイト。必要なメモリ容量は、主に画面サイズに依存し、512Mバイトでは高い解像度は得られない。RAMが1Gバイトあれば720pに対応し、フルHDの1080p画面に対応するには2Gバイトが必要だ。2560×1600ピクセルや2048×1140ピクセルに対応するには、3Gバイト以上必要で、2560×2048ピクセルに対応するには少なくとも4Gバイトが必要となる。
内蔵ストレージといえば、「Windows Phone」端末の必要最小容量は4Gバイトとなる予定だ。映画、音楽、写真を格納できるのは、そこからファームウェア自体を差し引いた容量となるため、4Gバイトという最小限のストレージしか内蔵していない端末は、容量増設のためのSDカードスロットを利用することになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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