CNN、Expedia、Starwood Hotels Group、Trivia Crackなど、Apple Watchアプリを早期に開発した他の企業は、iPhoneアプリに目立った変更を施していない。
Expediaは少なくともこれまでのところ、iPhoneアプリに何も変更を加えていない。同社のApple Watchアプリは基本的に、「旅程体験」を提供し、フライト、ホテル、レンタカーに関する情報を表示する。この機能は既にExpediaのiPhoneアプリで利用できるが、Apple Watchの情報はよりシンプルに表示される。
Expediaのモバイルプロダクトの責任者Jerald Singh氏は次のように述べた。「iPhoneの体験をそのままApple Watchに移植することはしたくなかった。求めていたのは、全く新しい体験だ」
CNNはスマートフォンアプリの目に触れない部分にいくつかの修正を施した。それにより、コンテンツをより深くリンクさせて、スマートウォッチに表示されるニュース要約と関連のあるライブニュースビデオや記事にユーザーを誘導することが可能になった。
CNNの最高製品責任者(CPO)であるAlex Wellen氏は、ウェアラブル向けの開発について、「スマートフォンアプリやテレビアプリを開発する方法に影響を及ぼすかもしれないが、現時点では、そのエコシステムの一部であるように感じられることと、実際に価値のある方法で互いに連携できることの方が重要だ」と述べている。
しかし、スマートフォンアプリの完全な再デザインを計画している企業もある。例えばCitiは、Apple Watchと連携する全く新しいiPhoneアプリ「Citi Mobile Lite」を開発したが、メインのiPhoneアプリ「Citi Mobile」の再デザインが完了したら、Citi Mobile Liteの開発は終了する予定だという。Citiのグローバルコンシューマーバンキング部門で顧客体験、デジタル、マーケティングの責任者を務めるHeather Cox氏はこのように説明した。
UberやNestといった企業のシンプルで洗練されたアプリを使い慣れた消費者は、バンキングアプリにも同じような特性を求める、と同氏は述べた。Citiは大きくなったフォント、データの量を減らした画面、全体的にフラットになったデザインなど、Citi Mobile Liteのさまざまな特徴を数カ月以内にメインアプリに移植する計画だ。同社はそうした変更をかなり前から実施したいと考えていたが、Apple Watchのリリースが適切なタイミングとなった。
「今はわれわれが変わるチャンスだ」(Cox氏)
Citiは、利用限度額にどれだけ近づいているかが分かる新機能も開発した。限度額の80%に達すると、Apple Watchアプリの青色の通知バーがオレンジ色に変わる。限度額に達すると、オレンジ色から赤色に変化する。この限度額の機能は、最初にApple Watchアプリに搭載される予定だが、その後すぐにCitiのiPhoneアプリにも追加される。
「ウェアラブル市場が今後どこに向かうのかは誰にも分からない。そのため、このアプリは当社のテストケースとして利用するつもりだ。しかし、私はそれについて、かなり楽観視している」(Cox氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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