ヤフーは2月26日、宿泊予約サービス「Yahoo!トラベル」で直販ビジネスに参入した。宿泊予約事業者を介さず、ヤフーと宿泊施設の間で直接契約を締結し、同サービスサイトに情報を掲載する「Yahoo!トラベルプラン」を始める。当初は国内の主要施設を中心に数千件を取り扱う。なお従来通り、宿泊予約事業者から提供を受けた宿泊施設情報も並行して掲載する。
同社では、日本のEC化率の向上と消費の活性化を目指し、2013年10月に“eコマース革命”と題して「Yahoo!ショッピング」のストア出店料(月額システム利用料)と売上ロイヤルティの完全無料化などの施策を発表した。その後、サービスECと呼ぶインターネット予約事業(飲食店予約)で“予約革命”として同様の施策を展開、Yahoo!トラベルはその第2弾となる。
新生Yahoo!トラベルのウリは、ポイント(Tポイント)還元率の高さ。国内では多くの旅行予約サイトがポイント還元率を、キャンペーン非実施時で「1~2%」に設定している。これに対して、Yahoo!トラベルは「最低5%」とした。ポイント原資は宿泊施設側に負担させる。代わりに、従来大きな負担となっていた、ネット予約サービス利用時に発生するシステム手数料(成約手数料)を無料化する。宿泊施設側はポイント還元率を5~14%までで自由に設定できる。
その他の料金は、初期費用と年・月額固定費が無料、ポイント手数料が0.3%、アフィリエイト経由での成約時のみ負担するアフィリエイトパートナー報酬原資が1%、アフィリエイト経由での成約時のみ負担するアフィリエイト手数料が0.3%。
サイトデザインも同日刷新した。ヤフー ショッピングカンパニー 予約事業本部 本部長の齋藤克也氏は「これまでのサイトを使い慣れたユーザーがとまどわないよう、既存の良さを踏まえながらも、『国内宿泊予約へのフォーカス』『デザインのシンプル化』『ビジュアルの強化』などを大胆に行うことで、直感的に使いやすいサイトに生まれ変わらせた」と説明する。
同社がYahoo!トラベルの刷新を発表したのは2014年2月26日のこと。ちょうど1年前になる。ヤフー執行役員 ショッピングカンパニー長の小澤隆生氏は発表会見の席上、この施策を「“予約革命”の本丸」と位置づけ、宿泊施設にとってのメリットを追求したと説明していた。なお、当初は同年8月に刷新を予定していたが、サービスシステム側の都合により延期していた。
なお、リニューアルを記念して、20%以上のポイント還元企画を3月18日まで展開する。宿泊施設側が負担する「5~14%」に、ヤフーが「15%」を上乗せし、最大で29%のポイント還元率となる。
Yahoo!トラベルは1997年にサービス開始。計162社の旅行予約サービスと提携しており、国内の宿泊予約では「JTB」「るるぶトラベル」「一休」「ベストリザーブ」の4社の宿泊プランを掲載している。掲載施設数は約1万3000施設にのぼる。
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