ヤフーが2月4日に発表した2014年3月期第3四半期累計(2014年4月1日~同12月31日)の連結業績は、売上高が3108億3600万円(前年同期比3.3%増)、営業利益が1447億9500万円(同2.6%減)、当期純利益が1009億600万円(3.5%増)だった。eコマース新戦略の影響が一巡し、売上高成長率が改善した。
10月~12月期は、売上高が1075億7000万円(前年同期比4.7%増)、営業利益は499億9800万円(同0.3%増)、当期純利益は336億9800万円(同6.2%増)。
スマートフォン広告売上高が212億円(前年同期比51.9%)と好調で、検索連動型広告の2.1%減を補った。スマートフォン広告売上高比率は23.7%から34.2%となった。今後はスマートフォン向けリッチ広告を強化する。「Yahoo!リアルタイム検索」にTwitterの広告商品やYahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)などを設置する予定という。
同社代表取締役社長の宮坂学氏は、PCからスマートフォンへの移行が進む中、検索連動型広告の売上に急激な増減は起こらないとし、減少分は今後もスマートフォン広告でカバーしていくと語った。
スマートデバイス向けサービスとして、スマートフォンブラウザとアプリにタイムライン形式のYahoo! JAPANトップページを春にリリースする予定。また、スマートフォンゲーム事業に参入する。「(PCだけでなく、スマートデバイスの)アプリでも使われるYahoo! JAPANを目指す」と意気込む。
Yahoo! JAPAN IDとTポイントの連携数は2000万件を超えた。ユーザーのプライバシー面などをめぐって、データの利活用にはさまざまな議論がなされている。宮坂氏は「できるだけ、データを利活用できる方向へ行けばいい。過渡期には(データ活用を)不安がる声があるのは当然。お客さまと対話をしながら、バランスのとれたものを作っていきたい」と話した。
2014年3月期の通期見通しは、売上高が4229億3600万円~4249億3600万円(前期比3.5~4.0%増)、営業利益が1934億9500万円~1954億9500万円(同0.5~1.5%減)、当期純利益が1313億600万円~1326億600万円(同1.3~2.3%増)。ヤフー取締役CFOの大矢俊樹氏は、営業利益の減益を「将来の財務基盤を強化するためのもの」と説明している。
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