ロボットが医療の世界に変革を起こそうとしている。外科医の遠隔操作によって、ロボットが患者を手術するというのだ。
カリフォルニア大学デイビス校の心臓外科医であるDouglas Boyd氏は、「外科医の動きをデジタル化したこのツールによって、より腕の良い外科医が出てくる」と話す。
Boyd氏は約20年前から手術にロボットを活用しているが、現在はロボットが自ら手術を行えるよう訓練中だという。ロボットに対して施している訓練は、金属片やガン細胞の除去など、ロボットにとっては困難と思える作業である。しかしBoyd氏は、ロボットが非常に正確であることや、人間のように疲れたり集中力が途切れたりしない点を評価している。
Boyd氏は、同じ操作を何度も繰り返して動きをデジタル化し、ロボットに標準的な動きを覚えさせている。データはクラウドに保存され、別のロボットでも活用できるようになっている。
ただし、ロボットにも限界はある。外科医よりも動きが遅いことや、自身では決断できないことなどだ。やはり人間の器用さや認知力には勝てないという。
それでもカリフォルニア大学バークレー校教授のKen Goldberg氏は、いつかロボットを利用して医師が遠隔地から手術を行える日が来るだろうとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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