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ソフトバンク、Sprintの苦戦続き米拠点を縮小へ--第3四半期は増収増益

藤井涼 (編集部)2015年02月10日 21時31分
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 ソフトバンクは2月10日、2015年3月期第3四半期(2014年4~12月)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比41.0%増の6兆4311億6700万円、営業利益は同16.2%減の7880億4500万円、純利益は同15.9%増の5794億4600万円。前年同期にガンホー・オンライン・エンターテイメントとウィルコムの子会社化に伴う一時益を計上した反動で営業減益となった。

 苦戦が続いている傘下の米Sprintは21.3億ドル(約2568億円)の減損を計上しているが、ソフトバンクの決算では計上していない。これは、個別資産や資産グループごとに減損テストを実施する米国会計基準と、資産全体でテストを実施するソフトバンクの国際会計基準の結果が異なるため。純資産薄価を回収可能価額が上回ったことで減損処理しなかったという。

  • 2015年3月期第3四半期の連結業績

  • 売上高は前期比で4割増

  • ガンホーとウィルコムの子会社化による一時益の反動で減益に

  • Sprintは21.3億ドルの減損を計上

  • 会計基準によって減損テスト結果が異なるため、ソフトバンクの決算には計上せず

  • 新体制後は純増数やネットワークも改善

 ソフトバンク代表取締役社長の孫正義氏は「会計基準がなんであれ、本質的には減損したつもりで経営をすべきだと厳粛に受け止めている」とコメント。引き続き、Sprintの立て直しに注力する姿勢を示した。孫氏によれば、携帯端末卸売業者BrightstarのCEOだったMarcelo Claure氏を、2014年8月にSprintのCEOに抜擢したことで、ネットワーク品質の改善やコスト削減、新規顧客の獲得などは進んでいるという。

  • ソフトバンク代表取締役社長の孫正義氏

 しかし、2014年に米国4位の通信事業者であるT-Mobile USの買収を断念した影響は大きい。孫氏は当初、米3位のSprintとT-Mobile USと合併させることで、VerizonとAT&Tに対抗するつもりだった。「一番大きな柱はやはり(2社を)合併させることだったが、思惑が違ってきた。ただアメリカは非常に大きな市場だし、上位2社は大きな利益をあげている。挑戦する余地は十分にある。一歩一歩、経営の前進を目論んでいる」(孫氏)。

 ただし、Sprintの黒字化の目処については「時期尚早」とコメントを避けた。また、当初はグローバル端末やアクセサリーを調達する重要な役割を担うはずだった米シリコンバレーの拠点についても、コスト削減を目的に規模を縮小することを明らかにした。

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