2月3日~2月8日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。
Apple Watchについて依然として謎が多いが、ストアのスタッフへのトレーニングの開始や、2月24日に噂されるメディアイベントでの発表など、さまざまな「情報」が出回るようになってきた。2015年前半で最も期待が集まるデバイスだけに、その成否にはApple以外のメーカーやユーザーからも注目されている。
それでは、1週間のニュースを振り返っていこう。
Appleは2014年6月の開発者会議WWDC 2014でアナウンスしていたが、まだ実装されていなかったOS X Yosemiteの機能「Photos」を、最新の開発者版で実装した。
このアプリは、既にベータ版としてiPhoneやiPadなどに提供されている「写真」アプリのMac版で、iCloud Photo Libraryと統合でき、クラウドを介してどのデバイスでも同じフォトライブラリを閲覧や編集ができる。
場所や時間によって写真を自動的に管理する「モーメント」も採用されており、全く同じ写真ライブラリを扱っているという感覚が強く反映されることになる。
また、写真の扱いに関する利便性も向上する。iPhoneで撮影した写真は瞬時にMacでも見られるようになるだけでなく、Macに取り込んだ写真もiPhoneに反映される。もし色味などを編集した場合も、その結果が各デバイスに反映される仕組みだ。
iPhone/iPad版にはクラウドにフルサイズの写真やビデオを保存し、デバイスには容量を節約したバージョンを保存する仕組みが備わっているが、Macでも同様に容量を節約する仕組みが取り入れられている。
クラウドで管理するにはiCloudのストレージを活用する必要があるが、無料で提供されるのは5Gバイトだけなので、20Gバイト、あるいは200Gバイトなどの追加容量を購入する必要がある。
「OS X Yosemite」用写真アプリ「Photos」、開発者向けにリリース(2/6)Reutersによると、米国の著名な14の病院で、Appleの健康・医療情報を管理するフレームワーク「HealthKit」に関する試験プログラムを開始済み、あるいは協議中だという。
医師が糖尿病や高血圧などの慢性疾患患者を監視し、問題が深刻化する前に処置を施すことができるかどうかを確認するためだという。
米国では、医療費の高騰が問題となっており、診察費用や保険料などは日本と比較すると驚くべき数字となるが、病院も再入院が多いと政府から罰金が課せられる。
そのため、iPhoneを活用した健康状態の遠隔監視などの取り組みを進めるインセンティブが強く働いている。
アップルの「HealthKit」、14の著名病院が試験プログラムを開始または協議中–米報道(2/6)Appleの決算でiPadの失速が目立ち、2015年も更なる販売低下が予測されている。しかしこの流れはAppleに限った話ではなかった。IDCによると2014年第4四半期のタブレット市場は、出荷台数が初めて前年同期比と比べて減少した。
その減少率は3.2%だが、2010年のiPad登場から右肩上がりで成長を続けてきたカテゴリのマイナスへの転落はインパクトのある結果と言える。IDCは、AppleとSamsungというタブレット市場を牽引する2社それぞれに問題があると指摘する。
前者は、iPad miniを249ドルに値下げし、手が届きやすくしたものの、iPhone 6、iPhone 6 Plusというきわめて魅力的な製品のリリースが、タブレットへの訴求を低下させた。
一方Samsungは、中価格帯から高価格帯にかけてのAndroidタブレットは市場ニーズに合致しておらず、低価格帯のAndroidタブレットへの取り組みが不十分であるためだとしている。
2014年Q4タブレット市場、出荷台数が初の前年同期比減–IDC(2/3)Appleのモバイルデバイスの原動力は、iOSが新バージョンに変わった際のユーザーの対応の早さだ。企業ユーザーの場合ポリシーの変更等で時間がかかるが、多くの一般ユーザーは素早くiOSをアップデートする。そのため、OSによって提供される新機能や、アプリのバージョン対応の問題の解決が、Androidと比較して早かった。
しかしiOS 8では完成度の低さや不具合などが指摘される他、デザインが一新されたiOS 7ほどの変化がないことから、新バージョンへの移行の遅れが指摘されている。iOS 8の最新の普及率は72%だ。この数字はAndroid 5.0系の2%程度と比較すると、十分に多い数字ではある。
「iOS 8」の普及率は72%–25%が今なお「iOS 7」(2/4)ヘッドフォンメーカーのBeats Electronicsを買収したApple。Apple StoreでもBeatsのヘッドフォンはより目立つ場所に陳列されるようになった。しかしAppleのBeats活用はストリーミングサービスが本命とされる。
Beatsは選曲のテクノロジとアプリ、音楽ライブラリを活用したBeats Musicと呼ばれる独自の音楽ストリーミングサービスを有している。Appleはこの資産を活用して、思うように普及が進まない自社の音楽ストリーミングサービス(iTunes Radio)を拡充する考えだ。
この取り組みが重要なのは、音楽のデジタル販売がマイナス成長へと落ち込み、ストリーミングサービスが急成長している背景がある。iTunes Radioは調査によるとSpotify以上のシェアを獲得しているが、充分な広告販売や有料オプションを得るには至っていない。
登場時期は次のiOSが披露される6月頃になるとみられており、新しいiPhone、iPad、Mac向けのOSに統合されるほか、Apple TVでも利用できるようになるとしている。
アップル、新しい有料ストリーミング音楽サービスを準備中か–Beatsの資産を使用(2/5)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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