Qualcommは、同社を独占的慣行の疑いで捜査していた中国規制当局の決定に従うことを明らかにし、そのための計画の概要を発表した。最大の焦点となっていたのは、Qualcommに課せられた9億7500万ドルの罰金だが、同社はこの決定に異議を申し立てないことにしたという。
この発表に先立つ現地時間2月9日には、中国当局による14カ月間の独禁法違反の調査を終わらせるため、Qualcommが10億ドルという記録的な罰金を支払う可能性があると報じられていた。中国はこれまで、Qualcommのライセンス慣行が反競争的であると主張してきた。
また、2014年12月には、中国の国家発展改革委員会(NDRC)が声明を発表し、この問題が「間もなく」解決し、独禁法違反捜査の結果が中国政府の決定した適切な時期に発表されるとの見解を示していた。
Qualcommの幹部とNDRCの担当者らは、問題の解決を目指して2月6日に協議の場を設けたという。
その結果、Qualcommは中国に特有のさまざまな商習慣や商慣行に従うことで合意した。
この合意により、Qualcommはまず、中国で3Gと4Gの現行の特許に関するライセンスを、他の特許に関するライセンスとは別に提供することになる。
だが、何よりも目を引くのは、Qualcommが中国の既存のライセンシーに対しても、2015年1月1日時点で使用される商標付きデバイスを販売する際に、新しい条件を採用するかどうかの選択肢を提供しなければならない点だ。
ただし、Qualcommは、同社のライセンシーではない中国の企業やサプライチェーンパートナーに対してプロセッサを販売する必要はない。
Qualcommはまた、この発表の機会を利用して、2015年9月27日締めの通期見通しを修正した。
売上高の見通しは、従来予想の260億〜280億ドルから263億〜280億ドルとしている。
1株あたり利益も、従来の予想レンジを4.75〜5.05ドルとしていたが、4.85〜5.05ドルへとわずかに引き上げた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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