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宅配ネットクリーニングのホワイトプラスが4億円を調達--洗剤も独自開発

藤井涼 (編集部)2015年02月10日 10時00分
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 宅配ネットクリーニングサービス「リネット」を運営するホワイトプラスは2月10日、YJキャピタルの運用ファンドであるYJ2号投資事業組合から、4億800万円を調達したことを発表した。今後は、各種機能やプロモーションを強化する。なお、同社は2013年8月にもジャフコから3億円を調達している。

 リネットは、ネットで予約すると宅配業者が洋服を自宅まで取りに来て、クリーニングをして家まで届けてくれるサービス。初回に住所などを登録しておけば、集荷日を選んで申し込みボタンを押すだけと、わずか10秒で依頼できる。価格は、たとえばスーツの上着であれば1枚860円だが、月額300円のプレミアム会員になると690円で依頼できる。総額が3000円を超えた場合は往復1080円の送料が無料になる。


「リネット」

 サービスの強みは24時間いつでも申し込めて、最短2日後に受け取れること。利用者は30代の女性が中心で、共働きでクリーニング店までいく時間を作れない夫婦などに好評だという。年に数回、スーツやセーター、パンツ、コートなどをまとめて送る人が多く、店舗に比べるとクリーニング頻度の高いワイシャツなどを依頼する人は少ないそうだ。

 リネットといえば、「さぁ、クリーニングの時間だぜ。」というキャッチコピーが印象的な坂上忍さん出演のテレビCMを思い浮かべる人もいるだろう。こうしたプロモーションの効果もあり、2014年12月には会員数が10万人を超えた。しかし、リネットがサービスを開始したのは2009年。5年かけて10万人と聞くとその成長スピードは遅く感じるかもしれない。


ユーザー数の推移

 これは同社が現在のビジネスモデルを確立するために、3年を費やしたためだ。2009年の創業当時、店舗を持たないネットクリーニングサービスについて「他のクリーニング会社からは、リアルな接客はインターネットでは絶対に無理だと言われ続けた」と、ホワイトプラス代表取締役の井下孝之氏は振り返る。

 それでも諦めることなく、井下氏はクリーニング師の国家試験に合格。工場とやりとりするために3年間あえて実店舗を設け(現在は解体)、何度も断られながら“店舗を通さずに消費者と工場をつなぐシステム”を構築した。現在は、リネットの専門工場まであるそうだ。これにより店舗や人件費を削減し、店舗型のクリーニング店にも引けを取らない低価格を実現。一定レベルのシミ抜きなども無料化した。


ホワイトプラス代表取締役の井下孝之氏(右)と同社取締役の斎藤亮介氏(左)

 今後は、サービスの質をより高めていく。同社では2014年に洗剤メーカーとともに専用の「リネット洗剤」を開発。井下氏が「汚れが抜群に落ちる」と自信を見せるこの洗剤を、2015年からオプションではなく通常のクリーニングに使用することで、他社との品質の違いを訴求する。また、現在は返送までに最短2日間かかるが、翌日には届けるサービスなども検討している。さらに、調達した資金でプロモーションも加速させる予定だ。

 同社では、プレミアム会員向けにポイントが貯まる「リネット WEB スタンプカード」などを提供しているが、今後はこうしたリアル店舗でできることに加えて、リアルでは実現できなかったサービスや品質も追求したいとしている。「リネットはこれまで“あれば便利”なサービスだったが、これからは“リネットだから使いたい、ないと困る”サービスにしていきたい」(井下氏)。

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