「Nexus 6」に指紋センサが搭載されなかった理由が、「iPhone」のメーカーのAppleにあると、Motorola Mobilityの元最高経営責任者(CEO)Dennis Woodside氏が語った。
英国のThe Telegraphが、Woodside氏の話として現地時間1月26日付けの記事で報じたところによると、Nexus 6をGoogleと共同開発したMotorola Mobilityは、Nexus 6の背面に指紋センサを取り付ける計画だったが、Appleが2012年に指紋センサメーカーのAuthenTecを買収したため、最終的にその計画を断念したという。
Nexus 6の背面にはくぼみがあり、そこにMotorolaのロゴが付いているが、「実のところ、その部分は指紋認証装置になるはずだった。だが、Appleが最も優れたサプライヤを買収してしまった」とWoodside氏はThe Telegraphに対して語った。「そのため、業界では他のすべての会社が2番目に優れたサプライヤーを利用するしかなくなったが、そのようなサプライヤはまだ存在しなかった」
指紋センサ技術はかなり前から存在しているが、スマートフォンやタブレットにとっては比較的新しい技術だ。Appleの「iPhone 5s」はこの技術を初めて搭載したスマートフォンで、指紋を「読み取り」、ホーム画面の表示やアプリの起動など一定の操作を実行できる。
Appleは2012年にAuthenTecを3億5600万ドルで買収した。AuthenTecが提供していた技術は、市場の他社がどこも持っていないもので、ユーザーがセンサの上に指を乗せるだけで、指紋を読み取って認識することができる。だが、当時、Synapticsに買収されたValidity Sensorsなど、他の大手センサメーカーの技術では、センサ上で指を滑らせる必要があった。
AuthenTecの買収から間もなく、AppleはiPhone 5sの「Touch ID」に採用するため、その技術を独占した。この同じ技術は、「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」、そして最新型の「iPad」にも搭載されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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