フリーランスとして、会社から独立してしばらく経つと、さまざまな不安が襲ってくる。「このまま仕事がなかったらどうしよう」「単価の安い仕事ばかりで収入がおぼつかない」「忙しすぎて、本当にやりたい仕事を断らざるを得ない」など、不安の種は枚挙に暇がない。フリーランスは一人だから誰も仕事のやり方を教えてはくれないし、お金の管理の仕方も教えてくれない。だからこそ本書のようなフリーランスが取るべき行動を教えてくれる本はありがたいのだ。
井ノ上氏は税理士でありながら、さまざまな活動をしている。そのため本書は、特定の業界のフリーランスに限った話ではなく、フリーランス全般に役立つ内容になっている。安い単価で受けてしまいがちな仕事の問題について、どのような仕事をどれくらいの単価で受けるべきか、例を挙げて指針を示しているのは、特筆すべき点だ。これは、同じフリーランス同士でも、否、同業者であるほど、聞きにくい問題であるし、センシティブな内容であるからだ。
ほかにも、ブログを使用した自分メディアの発信方法や、特に今の時期に役立つであろう確定申告のやり方など、フリーランスとして仕事を続けていくならば、知っておきたいトピックが凝縮されている。フリーランスのバイブルとして読んでおくことをお勧めする。
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