フリーランスになったからといって、やりたい仕事だけができるわけでは決してない。しかしやりたい仕事が増えるように努力することはできる。そのためには仕事のスキルはもちろんのこと、コミュニケーション能力や営業力、時間管理能力など、複合的な能力が必要だ。フリーランスとして仕事を続けていくのに欠かせないこうした能力をアップさせるために、何ができるかを教えてくれるのが本書だ。
フリーランスの場合、仕事がなければ収入も得られない。収入がなければ生活が成り立たない。仕事がこなくなったらどうすればいいのか、という不安は常につきまとう。継続的に仕事を依頼されるようになるためには、過度に不安を抱くことなく、かといって楽観しすぎず、期日に間に合うように、目の前の仕事を求められるクオリティで出し続けることがコツのようだ。
当たり前のことのようだが、当たり前を続けることこそが難しく、だからこそ続けてくれる人に依頼が来続けるのだ。本書では、その当たり前のことが何なのかを確認できる。フリーランスではそれを教えてくれる人はなかなかいないものだ。
著者は、フリーランスの編集者でありライターだが、本書に書かれているコミュニケーションや営業の基本は、出版業界に関係がなくとも、またフリーランスでなくとも、一社会人として身につけておくべきマナーと言っていい。すでにフリーランスの人、これからフリーランスになろうという人だけでなく、仕事をしているすべての人にお勧めする。
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