MixChannelは、スマートフォンで10秒の動画を撮影、編集してシェアできる無料アプリで、通称はミクチャ。動画は画面をスクロールすると自動再生されるため、再生ボタンをタップして動画が読み込まれるのを待つ必要がなく、次から次へと快適に視聴できます。ウェブからは視聴のみ可能です。
最大の特長は「LOVE」カテゴリの存在。そこでは高校生くらいの若いカップルが、キスやハグ、我々が見たことのないパターンの求愛行動を平然とインターネットにアップロードしています。一度立ち入れば、若者のプライベートを覗き見できるという好奇心と、「もし別れたらどうするのかな……?」型の老婆心との狭間で葛藤すること必至です。
自分が気に入った動画に対してFacebookでいうところの「いいね!」、mixiでいうところの「イイネ!」ができるLike機能は、お気に入りの度合いを“ボタンの連打”で示せるようになっています。
運営会社のDonutsによれば、これはあくまでも「隠し機能」だそうで、アプリ内に明確な説明はありません。素早く連打しないとカウントが増えないため、気付かない人もいるかも。図解すれば「・_・_・」ではなくて「・・・・・」。こんな具合です。
連打数に制限はなく、最高で6000回ほどコンボをつなげた強者もいるそう。「連打した回数は相手に通知されるので、Likeをこえた『愛』を表現してもらいたいと思い実装しました」とDonuts。一方で、どれだけ連打してもLIKE自体は「1」とするストイックなインフレ抑制策も講じています。
念のために補足すると、MixChannelは若い男女がにゃんにゃんがぶがぶしている他にも、声まね、おもしろ一発ネタ、歌、イラストなどの分野で、ユーザーが自らの才能や技術を発揮しています。ネタ系は6秒ループ動画アプリ「Vine」のコンテンツと似ていますが、全体的には他動画共有サービスとは趣が異なり「なるほどそんな表現があったか」と大変勉強になります。
Donutsによれば、MixChannelは10~20代の若者を中心に支持を集めており、リリースから1年となる2014年12月時点で「ダウンロード数は230万件、ウェブ版を含む月間訪問者数は370万人、月間動画再生数は4億1000万回」を記録しているそう。そして利用者の80%が女性だと判明しているそうです。GooglePlayによる2014年ベストアプリにも選出されており、中高生カップルのメッカとして確立された感があります。
MixChannelのコメント欄は平和そのもので、“荒らし”を見かけません。仮に、何らかの理由でカップルに強い憎しみを抱く人が大挙して押し寄せ、悪意のあるコメントなどを残そうとした場合にはどうなるのでしょうか。Donutsでは「コンテンツやコメントを常に監視」しており、NGワードなどを登録して投稿を制限したり、警告したりしているそうです。争いは避けるべきでしょう。
なお、わいせつな内容の動画ももちろん規制されており、私は今のところ目にしていません。生配信サービスではないため、某所で度々発生している下着からモンゴリアン・デスワームがにわかに露出されるなどのハプニングは考えにくいものの、不測の事態に備え、今後も瞳を凝らしてたえず見守っていく所存です。
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