短時間で消失するメッセージを交換するアプリを手がける新興企業Snapchatの最高経営責任者(CEO)Evan Spiegel氏は米国時間12月17日、Sony Pictures Entertainmentへの深刻なセキュリティ侵害によりSnapchatの事業計画に関する情報が流出したことについて「憤り」と「失望」をあらわにした。
この情報は、Spiegel氏とSony PicturesのCEOであるMichael Lynton氏との間で交わされた電子メールのアーカイブに含まれていた。Lynton氏はSnapchatの取締役も務めている。ハッカーらが入手してリークした膨大なデータのキャッシュに含まれていたと思われるこれらのメールには、これまで明らかにされていなかった買収に関する情報も含まれており、設立3年になるSnapchatの野心の一端がうかがえる。
Spiegel氏は、17日にSnapchatの従業員たちに送信した後でTwitterにも投稿したメモの中で、次のように書いている。「午前中はずっと泣きたい気分だったので、散歩に出ていくつかのことをじっくり考えてみた。偶然、高校で教わったデザインの先生にも会った。先生はしっかりハグしてくれた。本当にうれしかった」
プライバシーを重視したアプリを開発しているSnapchatのロードマップは、「Guardians of Peace」(平和の守護者)を名乗るハッカー集団がSony Picturesのコンピュータネットワークに侵入して、膨大な数の財務文書やメールと、いくつかの未公開映画をファイル共有サイトにリークしたことで流出した機密情報の1つにすぎない。この集団は、北朝鮮の指導者である金正恩氏暗殺計画に巻き込まれた2人のテレビジャーナリストに関するコメディ映画「The Interview」の公開に反対していたようだ。映画館を攻撃するというハッカーからの脅迫を受けて、Sony Picturesは17日に予定していた映画の公開を中止した。
Snapchatのメールでは、同社が「Google Glass」のようなウェアラブル技術に力を入れている企業や、QRコードのスキャンを手がける企業などを買収していたことが明らかになった。また、30億ドルと報じられたFacebookからの買収提案を拒否した有名な話についても、詳細な情報が含まれている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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