Amnesty Internationalが米国時間11月20日、ドイツのDigitale Gesellschaft、米国の電子フロンティア財団(EFF)、英国のPrivacy Internationalと提携し、政府による傍受を検出する「Detekt」アプリをリリースした。Detektは、コンピュータをスキャンして既知の監視スパイウェアを検索する無料のオープンソースソフトウェアで、ドイツ人のセキュリティ研究者Claudio Guarnieri氏が開発した。
同アプリはWindows搭載PCで、ジャーナリストや活動家を監視している可能性のある既知のスパイウェアを検索する。Amnestyによると、この手の監視技術は世界中の「多数の」国で発覚しているという。各国政府は「愚かにも」「危険で高度な技術」を利用して活動家やジャーナリストの私的な電子メールを読み、さらにはコンピュータのカメラやマイクを起動して、彼らの活動を秘密裏に記録していると、Amnestyは非難している。
スパイウェアの例として、Amnestyは、ドイツ企業FinFisherが開発したソフトウェア「FinSpy」を挙げている。同ソフトウェアは、電子メールと「Skype」の監視や、ハードドライブからのファイル抽出、端末のカメラを利用したスクリーンショットや写真の取得が可能だ。Wikileaksの情報によると、FinFisherは、バーレーンの人権派弁護士や活動家に対するスパイ活動に利用されているという。
Amnestyは、同アプリのリリースを受けてスパイウェア開発者らが検出を免れるようにソフトウェアを修正する可能性があると警告している。
Detektでスパイウェアが検出された場合、Amnestyは、コンピュータをインターネットから切断し、インターネットに接続されている別のコンピュータを使い、いつもとは異なる場所から専門家の支援を仰ぐことを推奨している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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