中国ロボット掃除機「Xrobot MAO」が上陸--「最も優れた商品を持ってきた」

井指啓吾 (編集部)2014年11月21日 07時30分

 中国Xrobotは11月20日、BMXrobot Japanを設立し、掃除ロボット「Xrobot MAO(マオ)」での国内家電ロボット市場への参入を発表した。12月より大手量販店で随時発売する。価格はオープン。年末商戦に向け、2015年3月までの公式販売目標を10万台と掲げるが、BMXrobot Japan代表取締役社長の石井淳一氏は「大幅に上回ると見込んでいる」と自信を見せる。

  • BMXrobot Japan代表取締役社長の石井淳一氏

 Xrobot MAOは、室内を自動で動き回って掃除する製品。付属のモップを取り付けることで、ブラシで取れない汚れも拭き取りやすくなる。モップは洗濯機での丸洗いが可能だ。赤外線センサとソフトタッチセンサにより障害物を検知し衝突を防ぐ機能があるほか、最大2cmの段差を乗り越えられる。掃除後には自動で充電ドッグにもどる。

 付属のリモコンを使えば、動き方やスピードを変更できるほか、ラジコンのように自分で操作することもできる。また、曜日/時間での掃除時間の予約機能もある。

 製品の強みは連続稼働時間の長さだ。親会社である中国の電池開発メーカーBMTPowのリチウムイオン電池を採用しており、最大稼働時間は約4時間(充電時間は最大7~8時間)という。このリチウムイオン電池は、800回の充放電後でも約80%の容量を維持し、毎日動かしても約2年2カ月は電池交換が不要だそうだ。

  • 「Xrobot MAO」

  • 充電ドッグ

  • 付属のリモコン

  • 本体の裏側

  • リチウムイオン電池(実際の製品搭載用とは異なるプロトタイプ)

 なお、リチウムイオン電池を搭載したのは日本向け製品のみ。地震による停電になることの多い日本向けの仕様という。また同じ理由で、停電時などに充電用バッテリとして使えるUSBポートも付けた。

 おおよその本体サイズは幅32×高さ9.2cmで、本体重量は約3kg。カラーは赤と黒の2色。

すでに新モデル開発中、掃除機以外も展開へ

 日本の掃除ロボット市場は急拡大中だ。シード・プランニングの調査によれば、2008年比で2010年には約6倍の20万台まで市場規模を広げており、2018年には90万台にまで成長するという。

  • BMXrobot Japan経営企画室長の間瀬範幸氏

 BMXrobot Japan経営企画室長の間瀬範幸氏は「日本の掃除ロボットは今が最大の普及期」と話す。多機能で価格の高い製品があり、一方でシンプルで安い製品も発売されているが、Xrobot MAOはその“中間”であるとし、今後その中間層の掃除ロボットが普及していくことから「(参入は)ちょうどいい頃合い」と説明した。

 Xrobot副社長のジャンソン・ジャン氏は「Xrobotで最も優れた、最も自信のある製品を日本に持ってきた。今後も続けて、優れた商品を日本で発売するつもりだ」と日本展開に積極的な姿勢を見せた。

 石井氏によれば、すでに次のモデルの開発も進んでいる。具体的には、2015年6月に高機能な新モデルを発表する予定で、量産は10月に開始するという。「Xrobot MAOの発売は前哨戦」と話し、この新モデル投入のタイミングでシェアを一気に伸ばす考えだ。

 BMXrobot Japanは、中国のXrobotとBMTPowの合同出資により設立された香港のBMXrobotが100%出資して設立した日本法人。11月4日設立。


BMXrobot Japanについて

左から、Xrobot副社長のジャンソン・ジャン氏、BMTPow共同創業者兼CEOのウィリー・ソー氏、石井淳一氏
  • 正式な発表はしなかったが、このような製品も開発中とのこと

  • 足に装着して遊ぶものだ

  • こちらはジャイロセンサを搭載。前に重心を傾けると前進し、後ろに重心を傾けると止まる。最高時速20kmとのこと

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