(編集部注:米CNETによる「GALAXY Note Edge」レビューを前編と後編に分けて翻訳して公開します。後編は11月21日に公開しています)
サムスンが思い描くエレクトロニクスの未来では、曲面が新たな標準だ。韓国の巨大複合企業である同社は2013年以来、曲面を持つウェアラブルデバイス、テレビ、さらにスマートフォン「GALAXY Round」を発表してきた(曲面ディスプレイ搭載モデルはライバル企業LGも発表している)。そして「GALAXY Note Edge」では、その曲面志向がさらに進んでおり、生産性向上に焦点を当て、わずかにアーチ状になっている「第2画面」が採用された。GALAXY Note Edgeのような端末がスマートフォンの平面ディスプレイを再定義する日が来たときに備えて、サムスンはその最先端を行きたいと考えている。
GALAXY Note Edgeは、使いにくいというわけではないが、一晩で慣れるようなスマートフォンではない。非対称の形状と、湾曲した「Edge」ディスプレイとがあいまって、他のスマートフォンとは違った扱い方が必要になるからだ。
サムスンの新しい「Revolving UI」や、Edgeディスプレイのアプリとウィジェットは、スクリーンの曲面部分を最大限に活用しており、端末コントロール操作の新しい可能性を切り開いているという面もある。だが一方で、流れ落ちる滝のようなエフェクトは実際に必要というわけではなく、素材特性に関するサムスンの創造力を披露する以上の意味はないとも言える。
筆者はGALAXY Note Edgeの便利さを非常に気に入っている反面、機能にむだがあるとも感じている。評価を決めかねているが、実際のところ、Edgeディスプレイの使用感を完全に正しく評価するには、レビュー期間があまりに短すぎた。
とはいえ、これまでに見た限りでは、未来の形状とインタラクションモードを模索する意欲的なハードウェアとして、よく作り込まれた優秀な端末のようだ。人目を引くようなスマートフォンを求めているユーザーには気に入られるだろうが、メインストリームの消費者には「GALAXY Note 4」や「LG G3」、Sonyの「Xperia Z3」「Xperia Z3v」といった定番のデバイスの方が向いている。
新しい技術や手法を採用したスマートフォンが高くなるというのは、ほぼ予想どおりだが、GALAXY Note Edgeの価格に手が届く層は多くなさそうだ。契約なしの価格は、米国で840ドルから946ドル、英国で650ポンド、オーストラリアで1249豪ドルとなっており、先に挙げた競合端末の方がはるかに安い。
形状とEdgeディスプレイを別とすれば、GALAXY Note 4とGALAXY Note Edgeはどちらも最新鋭のハードウェアと、サムスン独自バージョンの「Android 4.4」を採用している。異なる点は以下のとおりだ。
GALAXY Note Edge | GALAXY Note 4 | |
---|---|---|
画面サイズ |
5.6インチ1440p HD AMOLEDディスプレイ |
5.7インチ1440p HD AMOLEDディスプレイ |
バッテリ | 3000mAh急速充電バッテリ | 3220mAh急速充電バッテリ |
サイズ | 151.3×82.4×8.3mm | 153.5×78.6×8.5mm |
重量 | 174g | 176g |
カラー | ブラック、ホワイト | ブラック、ホワイト、シルバー、ゴールド、ブルー、ピンク |
GALAXY Note EdgeとGALAXY Note 4のスペックはほぼ同じであるため、今回のレビューでは両モデルの違いを中心に取り上げる。「TouchWiz UI」にもわずかな違いがある。その他の詳細については、米CNETのGALAXY Note 4のレビュー記事を参照してほしい。
考えれば考えるほど、GALAXY Note Edgeの際立った特徴が直線的な鋭いラインではなく、その曲面にあるという点は皮肉に感じられる。滝のように華やかな右側面は、サムスンがEdgeディスプレイと呼ぶ部分であり、2560×160ピクセルの縦長の画面だ。
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