このように、ほとんどのアクションカメラよりコントロールオプションは豊富だが、完全なマニュアルコントロールには対応していない。たとえば、シャッタースピードは2、5、10、15、20、30秒に設定できるが、25分の1秒や10分の1秒には設定できない。また、任意のISO感度を選ぶことも、ホワイトバランスをマニュアルで測定することも不可能だ。
上の動画は、HERO4 Silverを1080p/60fpsに設定し、GoProの「SuperView」オプションを使って撮影したサンプルである。SuperViewオプションでは、4:3の動画が電子的に引き伸ばされるため、広い範囲を撮影したうえで16:9の形式に収めることができる。サンプル動画の編集とエクスポートには無料のGoPro Studioソフトウェアを使用した。
こうした設定のビットレートは約30Mbpsなので、HERO4 Silverの最高画質というわけではない(最高画質の撮影にはProtuneを有効にする必要がある)が、YouTubeやVimeoにアップロードして共有するという用途には十分だろう。
本体とセンサのサイズを考えれば、小さな画面上なら素晴らしい画質と言える。露出の変化をすばやくスムーズに調整し、速い動き(ただし、極端なハイライトでは白とびが起きる)や振動の処理も比較的良好だが、揺れる瞬間がないわけではない。デジタル手ぶれ補正機能はないが、編集時に切り取ることもできるだろう。
大きな画面で近くから見ると、圧縮ノイズが目立つようになり、高速になると細部も乱れ始める(あいにく、上に挙げたサンプルクリップは元のファイルより悪く見えるので、ダウンロード可能にするための方法に取り組んでいるところだ)。大画面のテレビやモニタでの再生を前提に撮影する場合には、Protuneの使用をお勧めする。ビットレートが高くなれば、細部が向上し圧縮ノイズも減るからだ。
写真の質も良好だが、拡大すると細部が絵画的になり、ノイズも目立ってくる。何といっても、センサの大きさは一般のオートフォーカスカメラと変わらないので、デジタル一眼レフカメラと同じ画質を望むべきではないだろう(下の画像をクリックすると拡大できる)。
GoProでとにかく最高品質の動画を撮りたいというのであれば、やはり選択肢はHERO4 Blackということになるだろう。豊富に用意された機能に加えて、内蔵タッチスクリーンも採用されたことで、HERO4 Silverは多くのユーザーにとって有力な選択肢になりそうだが、安価ではない。自分のニーズを考えてオーバースペックな場合、ほかにも選択肢はたくさんあるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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