億万長者で物言う投資家のCarl Icahn氏は米国時間10月9日、Appleの最高経営責任者(CEO)を務めるTim Cook氏宛ての公開書簡を執筆した。同社に対し、さらに多くの株式を買い戻すことを求めている。同社の株式は過小評価されており、取引価格の2倍の価値は優にあると同氏は述べている。Icahn氏は先ごろ、PayPalとeBayの分社化を成功させている。
言われる側にとって耳障りな主張が多いIcahn氏だが、今回はCook氏とそのチームによる運営面の成果を称賛しつつ、株式買戻しに対する自身の見解を示している。
Icahn氏は書簡に、次のように記した。
はっきりさせておくが、この書簡は、CEOとしてのあなたを批判するものではなく、Appleの運営という観点においてあなたやそのチームのいかなる取り組みを批判するものでもない。それとは全く逆に、われわれは、あなたとそのチーム、そして、技術革新によって世界に変化をもたらし続けるAppleにおけるあなたがたの素晴らしい取り組みを支持している。
Appleに対するわれわれの利益成長の予測を考えると、市場はAppleを誤解しており、著しく過小評価していると、引き続き考えている。また、(2)Appleのバランスシートにある過剰な流動資産は、株式買戻しを加速させることによって評価の食い違いをさらに有効に活用する素晴らしい機会を与えてくれる。
Icahn氏の分析によると、Apple株式は現在、1株あたり203ドルで取引されるべきだという。同社株式は現在、およそ102ドル近辺で推移している。しかしIcahn氏は、異常な過小評価はまもなく解消されるはずであるため、買い戻しが急務であると述べた。
Icahn氏は、Icahn Enterprises L.P.を通じてApple株式を約5300万株保有している。率直な物言いで知られる同氏が、Appleに株式買戻しを促したのは今回が初めてではない。
Icahn氏は2014年2月、Appleが既に買い戻しを表明していた600億ドルに加えて、中に500億ドル相当の自社株買いを実施するよう表明した。同氏は2014年2月、Appleが同氏の要求する買い戻しの目標額を満たしつつあると述べて、この提案を撤回している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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