Facebookは、2014年夏に同社の実験の1つに批判が噴出したことを受けて米国時間10月2日、同社のソーシャルメディアサイト上で実施する今後の研究活動に対する精査を強化すると述べた。
コーネル大学、カリフォルニア大学サンフランシスコ校、Facebookは2012年に「ソーシャルネットワークを通した大規模な感情の伝染に関する実験的証拠(Experimental Evidence Of Massive-scale Emotional Contagion Through Social Networks)」の調査を実施し、利用者68万9003人のニュースフィードを無断で操作して、内容をよりポジティブあるいはネガティブに歪曲していた。この問題が今夏、広く報じられ、物議を醸すこととなった。
Facebookは、研究活動のために同サイト上のユーザー情報を収集する場合があるとサービス利用規約に記しているが、一部のプライバシー擁護団体やユーザーは、同社が一線を越え、実施内容を前もって公表することなくユーザーの感情を操作したと主張していた。
Facebookの最高技術責任者(CTO)を務めるMike Schroepfer氏は2日付けのブログで、新しい委員会を設け、「(感情など)極めて個人的とみなされる可能性のある」コンテンツに関連する同社サイト上のすべての研究や、「特定のグループや属性(ある特定の年齢のユーザーなど)の調査」に特化した取り組みに対する「詳しいレビュー」を実施する予定だと、述べた。また学術機関に所属する人物と共同で行われる研究に対しても、追加のレビューが必要になる。
この新しい委員会は、有識者に加えて、Facebookのエンジニアリング、研究、法務、プライバシー、ポリシーチームの従業員で構成される。同委員会によるレビューは、製品や研究に対する既存のプライバシーレビューに追加される。また今回の変更により、教育や研修が拡充され、Facebookが公表する学術研究の情報をサイトで一括して提供することになった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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