USB 3.0のコネクタとポートは転送速度と給電能力を高めるため、USB 2.0バージョンのものよりピンが多くなっているが、それらのピンは旧バージョンとの物理的な接続を妨げないように配置されている。
「USB Mini Type-A」や「USB Micro Type-A」といった小型のType-Aプラグとコネクタも存在するが、こうした設計を採用する機器はほとんどない。
通常、Type-Bコネクタは標準USBケーブルのもう一方の端で、周辺機器(プリンタ、携帯電話、外付けハードドライブなど)に差し込まれる。Type Bオスともいう。周辺機器側のUSBポートは、Type Bメスと呼ばれる。
周辺機器にはさまざまな形状やサイズのものがあるため、Type-Bコネクタとそれに対応するポートの設計も非常に多い。USB Type-Bのプラグとコネクタに関しては、現時点で5種類の設計が広く採用されている。USBケーブルのType-A側は同じものが使われ続けているため、ケーブル自体の名称はType-B側によって決められる(Wikipediaに素晴らしいUSBコネクタ対応表が掲載されているので、参考にしてほしい)。
最初の規格(「Standard-B」):当初はUSB 1.1向けに策定された設計で、USB 2.0でも採用された。主にプリンタやスキャナといった大型の周辺機器をコンピュータに接続するための規格だ。
「Mini-USB」(「Mini-B USB):大幅に小型化されたMini-USB Type-Bポートは、古いポータブル機器(デジタルカメラ、スマートフォン、旧型のポータブルドライブなど)に搭載されている。この設計は使われなくなりつつある。
「Micro-USB」(「Micro-B USB」):Mini-USBよりわずかに小さいMicro-USB Type-Bポートは、現在最も広く利用されているUSBポート設計で、最新のスマートフォンやタブレットで採用されている。
「Micro-USB 3.0」(「Micro-B USB 3.0」):最も横幅の広い設計で、主にUSB 3.0ポータブル機器で使用される。ほとんどの場合、ケーブルのType-A側は青色だ。
「Standard-B USB 3.0」:Standard-Bと非常によく似た設計だが、USB 3.0の速度を処理できるように設計されている。ほとんどの場合、ケーブルの両端が青色だ。
あまり普及していないが、ほかにも「USB 3.0 Powered-B」プラグおよびコネクタがある。この設計は、より多くの電力を周辺機器に供給できるように、ピンが2本追加されている。さらに、デバイスがホストとしても周辺機器としても機能できるようにする「Micro Type-AB」ポートという比較的珍しい設計も存在する。
すべての機器が、ここまでに紹介した標準のUSBケーブルを使用しているわけではない。一部の機器では、Type-Bのプラグとコネクタの代わりに、プロプライエタリな設計が使用されている。そうした機器の中で最も有名なのが「iPhone」と「iPad」だ。これらのデバイスは、Type-B側に30ピンコネクタや「Lightning」コネクタを採用している。ただし、Type-A側はやはり標準のサイズだ。
USB規格のバージョン改定
最大データ転送速度
給電方向
ケーブルの構造
登場
USB 1.1
12Mbps
ホストから周辺機器
Type-AとType-B
1998年
USB 2.0
480Mbps
ホストから周辺機器
Type-AとType-B
2000年
USB 3.0
5Gbps
ホストから周辺機器
Type-AとType-B
2008年
USB 3.1
10Gbps
双方向
両端ともType-Cで、上下どちら向きでも挿入可能
2015年
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