3つ目の快適さに関しては、NTTドコモが持つ1.7GHz帯と1.5GHz帯、そして2GHz帯と800MHz帯を用いた“クアッドバンドLTE”が、重要なポイントとなるようだ。同社は昨年より、保有する4つの周波数帯域のLTE化を積極的に進めており、合計で昨年と比べ2.4倍となる、60MHzもの帯域幅をLTE用に確保したとのこと。「クアッドバンドによるLTEを1つのネットワークとして効率よく割り当てることで、全体のトラフィックがスムーズになるよう運用している」と、大松澤氏は話している。
特に同社が力を入れているのは、利用者とトラフィックが集中する都市部に向けた増強施策だ。最もトラフィックが集中しているのは東京駅、そして山手線付近とのことだが、こうしたエリアでも快適に利用できるよう、増強を進めているとのことだ。
これら3つの強みによって、9月19日に発売するiPhone 6/6 Plusでも、NTTドコモでは快適で高速なネットワークを体感できると、大松澤氏は話している。特に、1.7GHz帯は利用者が多い都市部でも、フルLTEの150Mbpsを用いることで快適に通信できると、その強みをアピールしていた。
一方で、iPhone 6/6 Plusで新たに対応しており、NTTドコモも今年の夏よりサービスを開始しているVoLTEに関しては、発売当初は対応しないようだ。この点について大松澤氏は「できるだけ早く提供するよう進めている。技術的な要因ではなく、確認が終わっていないという認識だ」と、その理由について話した。
またNTTドコモは、iPhone 6/6 Plusで新たに対応したTD-LTEの帯域を保有していない点を、ウィークポイントとして指摘する声もある。この点について大松澤氏は、「他社(のTD-LTEネットワーク)は独立で制御されている。我々は4つの周波数帯を1つのシステムとして整備している」と話し、グループ会社と連携するのではなく、自社で全ての帯域のネットワークを運用していることが強みになると話している。
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