はてなが法人向け(BtoB)事業の本格展開に乗り出した。9月17日、クラウドサーバの導入と管理を支援するサービス「Mackerel(マカレル)」を正式に公開。2014年度内の導入目標数は100社。2014年内に世界展開を目指す。
Mackerelは、はてなの3つ目のBtoBサービス。同社は2014年に、企業のオウンドメディア構築を支援する「はてなブログMedia」を3月から、フリークアウトと共同開発した広告配信先の自動判定(アドベリフィケーション)機能「BrandSafe はてな」をDSP「FreakOut」において8月から提供している。
はてなブログMediaは、ぐるなびやリクルートキャリアなどが採用した。正確な導入企業数は非公開だが「引き合いはとても多い」(はてな)。問い合わせも増加しているため、導入セミナーを計画しているという。一方、BrandSafe はてなの導入企業も順調に増えており、現在は30アカウントが利用しているそうだ。
Mackerelも含め、BtoBサービスはすべて「はてなダイアリー」「はてなブログ」「はてなブックマーク」などの個人向け(BtoC)サービスの運営経験から得た知見をもとに開発している。具体的には、はてなブログMediaは、はてなダイアリーやはてなブログを長年運営してきたノウハウなど、BrandSafe はてなは、はてなブックマークにおけるスパム対策を通じて貯まった知見など。そしてMackerelは、同社がこれまでに運営してきたBtoCサービスなどのインフラ技術をもとにしている。
はてなはBtoB事業を本格化させても、BtoC事業を縮小させるつもりはないという。事業の拡大にともなう開発リソース不足を解消するため、これまで京都オフィスが単独で担っていた開発機能を営業拠点の東京オフィスにも付与し、東京近郊での採用活動を強化する。現在は9月に入社したスタッフと京都オフィスから移ったスタッフの2人を中心として、開発拠点「東京開発センター」の立ち上げを進めているという。
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