KDDIは8月28日、電子マネーカードサービス「au WALLET」と、アプリやクーポンが取り放題になるサービス「au スマートパス」の本格連携を開始した。ネットとリアルの両面で利便性やお得感を上げることで、同社ならではの価値を訴求したい考えだ。
KDDI代表取締役 執行役員専務の髙橋誠氏によれば、5月21日にサービスを開始したau WALLETは「非常に好調」で、8月27日には申込件数が500万件を突破したという。当初はカードの生産が追いつかず、なかなか届かないなどのトラブルもあったが、現在は安定して供給できる状態だという。また、au IDの登録者数も2000万人を超えた。
au WALLET利用者のうち約8割が2回以上利用しており、金額は明かせないとしながらも「毎月かなりの額をご利用いただいている」(髙橋氏)そうだ。コンビニなどの店舗だけでなく、ECサイトなどネットでの決済にも使われているとのこと。通常200円につき1ポイントが貯まるが、現在より多くのポイントが貯まる「ポイントアップ店」は約2万2000店舗に及ぶという。
8月13日からはポイントを使ってデータ容量を追加購入できる「データチャージ」を開始。また、8月27日からはau利用料金への充当や、家族内でポイントを贈れる機能も実装された。たとえば、父親が子どもに500ポイントずつ贈るといったことが可能になる。
今後は、約1100万人が利用するau スマートパスと、約500万人が利用するau WALLETを連携させることで、ネットとリアルのそれぞれで「WOW(ワオ)」を感じられる“WOW to WOW”の取り組みを加速させたいと髙橋氏は語る。
まず、au WALLETのポイントアップ店で利用できる、au スマートパス会員限定クーポンのラインアップを拡充。たとえば、カラオケのビッグエコーでは、ルーム代金が3割引きになり、ポイントも3倍になる。また「一休.com」や「relux」などの宿泊予約サイトと提携し、ホテルや旅館の予約時に利用できる1000円以上の割引特典を提供する。
au スマートパスは9月5日にアプリをリニューアルする。これまではタイムライン形式を採用していたが、分かりにくいという声もあり、各種サービスや機能を配置したスタンダードな画面に戻す。また、ニュースや天気、乗り換え案内など、利用頻度の高いコンテンツにアクセスしやすくするという。盗難や紛失によって第三者による不正使用が起きた場合に全額を補償する「au WALLET カード盗難紛失補償」も提供する。
さらに、au WALLETとau スマートパスのサービスをシームレスに行き来できるよう、au スマートパスアプリにサイドメニューを新設し、2つのサービスを横断的に利用できるようにする。今後は「ビデオパス」などの各auサービスにもサイドメニューを導入し、サービス間での回遊をしやすくするという。
このほか、大画面スマートフォンへの需要の高まりを鑑みて、月額562円(税別)のビデオパスのコンテンツを大幅に拡充する。特に邦画のラインアップ増を目指し、10月末までに1000本以上を揃える予定。テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト(WBS)」の見逃し配信も始める。
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