「Google Chrome 37」安定版がリリース--「Windows」向け64ビット版登場

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 編集部2014年08月27日 10時55分

 Googleは米国時間8月26日、少なくとも「Windows」において、そして、明示的に64ビット版をダウンロードするユーザーだけを対象に、「Google Chrome」ブラウザを64ビットソフトウェア時代に対応させた。

 この10年間、64ビットプロセッサ搭載PCへの移行が進んできたが、新バージョンの「Google Chrome 37」はその恩恵を利用している。64ビットプロセッサは、はるかに大容量のメモリを扱うことが可能で、レジスタと呼ばれるデータストレージスロットをより多く使えるため、パフォーマンスを高速化できる。 ただし、プラグインの互換性問題のため、64ビット版のChromeを明示的にダウンロードするユーザーだけが同バージョンを入手できる。また、「Mac」向けの64ビット版Chromeは今も開発段階にある。

 ChromeチームのプログラマーであるWill Harris氏がブログ投稿で述べたところによると、新しいChromeは64ビットに対応したことで、YouTubeでのHD動画のデコード速度が15%向上しているという。

 レンダラのクラッシュ率も低減した(レンダラは、ウェブサイトのプログラミング命令を解釈して、適切なピクセルを画面上に描画するブラウザの中核部分)。また、同ソフトウェアは一部の種類のハック攻撃を阻止することもできる。

 人々はウェブサイトでより多くの動画を視聴し、より多くの製品を購入し、より長い時間を過ごすようになっているので、ブラウザの高速化は重要だ。そのため、パフォーマンスはセキュリティや使いやすさと並ぶChromeの最優先事項だ。その方針はこれまでのところ上手くいっている。6年近く前に初公開されてから、Chromeのユーザー数は着実に増加している。

 ただし、新バージョンでは、32ビットプラグインのサポートが廃止されている。プラグインとは、ブラウザの機能を拡張する、Microsoftの「Silverlight」やAdobe Systemsの「Flash Player」などのソフトウェアのことだ。Chromeには、独自バージョンのAdobeのFlash Playerが組み込まれている。つまり、最も利用されているプラグインであるFlash Playerは問題なく使用できるが、ほかのプラグインは動作しない。また、Chromeは古くなった「NPAPI」インターフェースを捨ててGoogle独自の新しい「PPAPI」を採用することによって、どのみち大半のプラグインのサポートを終了することになっている。それを考えると、プラグイン問題はそれほど深刻なものではない。

 Chrome 37では、テキスト表示も大きく変わる。画質の向上とハードウェアアクセラレーションによるレンダリングを実現するWindowsの「DirectWrite」テクノロジが採用されているからだ。

 Chrome 37はいくつかのセキュリティホールも修復する。Googleはその作業のために、セキュリティテスターに5万1000ドルの報奨金を支払った。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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