ソフトバンク代表の孫正義氏は8月20日、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療研究を支援するチャリティ「ALS Ice Bucket Challenge」の一環で、バケツに入った氷水を頭からかぶった。会場はソフトバンクの汐留本社で、孫氏の姿を一目みようと大勢の社員が詰めかけた。
7月末にマサチューセッツ州在住のALS患者Pete Fratesさんの呼びかけで始まったこのキャンペーンは、指名されると24時間以内に100ドル(1万円)寄付をするか氷水を頭からかぶるかを選び、次の挑戦者を3人指名するという内容。もちろん氷水をかぶり、さらに寄付することもできる。
孫氏は、iPhoneの製造などを手がけるFoxconnのテリー・ゴウCEOに指名され、参加を決意したという。バケツいっぱいの氷水を思いきり頭にかぶった孫氏。さらに、自らビニールプールの前にあったタライの氷や、ジョウロの水までかぶり場内を沸かせた。ただし、空調の効いた社内で決行してしまったため、その後すぐにバスローブに包まれたものの、かなり寒そうな様子だった。
気になるのは、孫氏が指名する次なる挑戦者。社外の大物を指名するのではないかと注目が集まっていたが、あえてヤフーの宮坂学社長、ガンホー・オンライン・ エンターテイメントの森下一喜社長、Supercellのイルッカ・パーナネン氏という、子会社の各代表を指名した。グループ代表からの指名となれば、3人は恐らく断ることはできないだろう。
ALSは、運動をつかさどる神経が侵されることで筋肉が萎縮し、身体が動かなくなったり、声が出なくなったりする難病で、有効な治療法はいまだ見つかっていないという。難病情報センターによれば、1年間で人口10万人当たり約1~2.5人が新たにこの病気にかかっており、日本では約9000人がこの病気を患っているそうだ。
ALS Ice Bucket Challengeでは、これまでに歌手のレディー・ガガさんや、サッカー選手のネイマールさんなど、数多くの著名人やセレブが氷水をかぶる動画を投稿し、さらに寄付もしている。ALS協会によるとわずか2週間で400万ドルもの寄付金が集まったという。
IT業界でも、Microsoft創業者のビル・ゲイツ氏、Google創業者のラリー・ペイジ氏とサーゲイ・ブリン氏、Appleのティム・クックCEO、Facebookのマーク・ザッカーバーグCEO、Amazonのジェフ・ベゾスCEOなどそうそうたるメンバーが参加。日本でも、LINEの森川亮社長やGMOインターネットの熊谷正寿社長、ワイモバイルのエリック・ガン社長、堀江貴文氏などが動画を投稿している。
なお、 バトンが回ってこなくても寄付はできる。日本ALS協会は寄付先を公開している。
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