マイケル・J・フォックス財団とインテル、提携を発表--パーキンソン病治療にウェアラブルなど活用

Rachel King (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2014年08月14日 13時27分

 このところ、日々の健康管理におけるギャップに対応する万能ツールとして、ウェアラブル技術についての議論が日常的になっているが、Intelによる最新のベンチャー事業は、その可能性をまったく新しいレベルへと引き上げるものだ。

 The Michael J. Fox Foundationは、パーキンソン病のモニタリングと治療法の改善を目的としてハイテク大手Intelと提携することになった。

 米国時間8月13日に発表されたこの多面的な調査研究プロジェクトは、Intelが新たに構築したビッグデータ分析プラットフォームを使って開始される予定だ。このプラットフォームは、症状をモニタリングするためのウェアラブル端末から患者のデータを収集し、そこからパターンを検出するように設計されている。

提供:Intel
提供:Intel

 Intelは2014年に入り、オープンソースのソフトウェアプラットフォーム「Cloudera」に対する大規模な投資行っており、Intelアーキテクチャをベースとしたクラウドインフラストラクチャ上に「Cloudera CDH」を展開している。同社は、このプラットフォームに対し、患者、ゲノム、臨床試験データなどの健康関連のデータプロジェクトにも対応できるよう、目的を設定し直す計画だ。

 The Michael J. Fox Foundationの最高経営責任者(CEO)を務めるTodd Sherer博士は声明で、ビッグデータとウェアラブル端末について、「病気によって患者が実際に体験する症状を取得して客観的に測定するという、われわれの能力を変える潜在力を秘めており、パーキンソン病の治療薬の開発、診断、治療に対してかつてない影響を与える」と位置付けた。

 このプロジェクトは、両者が2014年に入って研究を開始したのに伴って既に始動しており、これらのウェアラブル端末の使い勝手や精度をまず評価している。被験者はパーキンソン病患者16人とボランティア9人で構成され、各被験者は2度の通院と在宅時を含めて4日連続で端末を装着した。

 Intelのデータサイエンティストらは現在、このデータを整理分析するとともに、病気の症状や進行の測定を目的とするアルゴリズムを開発中だ。

 2014年内に開始される次のテスト段階では、患者向けに新たなモバイルアプリが対象となる予定だ。このアプリでは、患者自身が摂取した薬剤、症状、気分などを定期的に記録することが可能だ。アプリは、ウェアラブル端末に搭載されたセンサからのデータと相互に関連付けられる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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