小型のBluetoothスピーカーは改善されてきているが、依然として最高と言える品質のものを見つけるのは難しい。ソニーが提供する2014年のポータブルBluetoothスピーカーラインアップの中でも小型のモデルの1つである「SRS-X3」は、出回っている小型スピーカーの中では、そのコンパクトなサイズと150ドルという価格で、かなり有力なワイヤレススピーカーだと言える。
筆者は上位モデルである「SRS-X5」のファンで、こちらは50ドル高く、より音がよいが(少なくとも電源を接続した場合は)、サイズはX3の2倍近い。このモデルはおそらくBoseの「SoundLink Mini」に対抗するものとしてデザインされており、そのコンパクトなサイズに比して大音量を誇る。音量はBoseのものに近く、音質もほぼ間違いなく同等かそれ以上だが、大音量では少しひずむ場合がある(ソニーファンであれば、より小さく安価な「SRS-X2」もチェックしてみてほしい)。
手にすると、作りはしっかりとしていて、850gとかなりの重さがあり、実用最大出力20W(10W+10W)の高出力デジタルアンプと、デュアルパッシブバスラジエータを搭載している。そのデザインはシンプルかつエレガントで、スピーカーそのものは触り心地のいい仕上げになっている。カラーにはブラック、レッド、そして(筆者がテストを行った)ホワイトが用意されている。残念ながら保護キャリーケースは付属していないが、20ドルで購入することができる。
また追加機能として、対応スマートフォンで利用できるNFCを使ったワンタッチペアリングがある。Bluetooth接続できないデバイスのためのオーディオ入力も用意されている。バッテリ持続時間は約7時間だ。このバッテリ持続時間は悪くはないが、飛び抜けて素晴らしいわけでもない。このスピーカーはMicro-USBで充電され、X5とは違って、充電バッテリで動作している場合もフルパワーで音を出せる(X5は、電源を接続するとより大音量で再生できる)。
スピーカーには2種類のサウンドモードが用意されており、その一方は、若干サウンドステージを広げるように設計されている。これは、一般にこの種のスピーカーは左右のドライバの距離が近すぎ、ステレオの広がりがあまり感じられないためだ。ワイドモードにすると若干違いが出るが、音がよくなったというよりは、違う音になると言った方がいいだろう。
より安価で、それなりの品質のBluetoothスピーカーは数多く出回っており、これには「JBL Flip2」、Logitechの「X300」、ソニーの「SRS-X2」も含まれる。全体的に言えば、このSRS-X3はそれらのスピーカーと比較すると、音の面でもデザインの面でも若干上だ。
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