歌手Paul McCartneyさんが、自身がThe Beatles解散後に発表した初期のアルバム5作品を特典付きアプリとしてリリースした。各アプリには、ソロとWings時代にレコーディングされたアルバム制作の舞台裏を写した特典映像などが収録されている。
特典付きの「iPad」アプリとしてリリースされたのは、「Band on the Run」「McCartney」「McCartney II」「Ram」「Wings Over America」の5作品。
アプリには、オリジナルのアートワーク、Paulさんやバンドメンバーとのインタビュー、それぞれのアルバムの歴史のほか、当時そこにいたClive Arrowsmithさんや、McCartneyさんの妻McCartneyさんらによって撮影された、舞台裏の貴重な写真や映像が収録されている。
各アルバムは「App Store」からアプリ形式で購入でき、いくつかの特典も付いて価格も5.49ポンドと割安だ。これに対して、「iTunes」で扱われているリマスターアルバムは、価格が7.99 ~10.99ポンドとなっている。オーディオ形式のアルバムのいずれかを既に持っている場合は、iTunes内でそれを選択して再生した後、アプリに戻ってもバックグラウンドでその楽曲を再生したままにできる。
アプリには、McCartneyさんがThe Beatles解散後、1970年に発表した最初のソロアルバム「McCartney」のほか、Lindaさんとともにレコーディングし、翌年発表されたアルバム2作目「Ram」が含まれている。
Wingsの過去の作品からは、1973年の「Band on the Run」がリリースされた。このアプリ版には、伝説の俳優James CoburnさんとChristopher Leeさん、そして英国のトーク番組司会者Michael Parkinsonさんが参加したカバー写真のメイキング映像が収録されている。Wingsは、McCartneyさんがLindaさんとともに結成したバンドで、それ以外のメンバーは途中何度か入れ替わっている。また、Wings名義の3枚組ライブアルバム「Wings Over America」には、1976年の全米ツアーの模様が収録されている。なお、Wingsは英国の人気コメディシリーズ『アラン・パートリッジ』で使われた、「Only the band the Beatles could have been(The Beatlesがなっていたかもしれない唯一のバンドなんだ)」というセリフでも有名だ。
The Beatlesの生き残りであるMcCartneyさんは、長い間The Beatlesの楽曲をデジタル形式で提供することを頑なに避けてきた。200ポンドのリンゴ型USBスティックやThe Beatlesのメンバーにフォーカスしたスピンオフビデオゲーム「Rock Band」(2009年)のような風変りな試みはさておき、The Beatlesの楽曲を「iPod」に入れたい場合は、CDを購入してそこから取り込む必要があった。ようやくThe BeatlesがiTunesに登場したのは2010年のことで、iTunesは現在もThe Beatlesの楽曲を扱う唯一のオンラインショップとなっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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