仕事のあり方が少しずつ変わってきている。それは今はまだ、あちらこちらで個人が小さな流れを作っているだけかもしれないが、小さな流れが徐々に集まって大きな流れになるのと同様に、今後は個人が集まって大きなうねりになるかもしれない。個人が作る流れとは、すなわち「クラウドソーシング」のことだ。
会社組織や会社員という働き方が、なくなるというわけではもちろんない。しかしながら、会社同士が契約して仕事を進める形態では、時間やコストがかかりすぎるという問題があり、その問題を個人に発注することで解決できる事案が増えているのは確かだ。その状況を国内外の例に基づいて分析し、今後を予測しているのが本書だ。
本書の著者である吉田浩一郎氏は、クラウドワークスの代表取締役社長兼CEOである。クラウドワークスはインターネットを介して、個人に業務を委託するためのプラットフォームを提供する会社だ。だからこそ、クラウド(個人の集合)の力の持つ可能性を、常に感じているのだろう。個人(たいていの場合はフリーランス)が、決して「弱い立場」というわけではない時代が来ていると信じたい。
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