サービスを開始してまだ1カ月ということもあり、顧客はいわゆる“アーリーアダプター層”である30~40代の男性が中心。また、スマートフォン利用者の大多数がau WALLETの専用アプリもダウンロードしているという。気になるのはアクティブ率だが、「アプリを2回以上立ち上げている方の比率はかなり高い」と中井氏。なお、フィーチャーフォン利用者による申し込みも「決して少なくない」という。
利用シーンとしては、コンビニやドラッグストアなど日用品を取り扱う店舗での利用が多いが、ネットショッピングやスーパー銭湯などで使っている人もいるという。なお、手数料が4%かかるが、海外でも問題なく使える。
専用のアプリではカードの残高を確認でき、決済するとすぐに金額が反映される。ただし、アプリを開いた状態で決済をすると1分近く反映されないことがあるため、今後はアプリ内に「更新ボタン」を設ける予定。また、当初は明細確認などの際には都度ウェブページへと飛ばされるため利便性が良いとは言い難かったが、現在はアプリ内でもチャージや明細確認が可能となっている。8月中にはポイントの確認や利用もアプリ内で可能にするという。
ところで、支払った金額分のポイントがすぐに反映されないことに疑問を感じている人もいるだろう。au WALLETでは200円につき1ポイントが貯まり、セブン-イレブンやマツモトキヨシなどの特約店では、ポイントがさらに貯まる。中井氏によれば、ポイントはクレジットカードのように加盟店が売上を確定してから付与額を決めるため、タイミングは店舗に依存するという。ただし、「確定前に貯まる額がイメージできるような機能は用意したい」(中井氏)としている。
期待以上の成果を上げているau WALLETについて、中井氏は「カードを持ってもらうフェーズから、継続して利用してもらうフェーズへと移りつつある」と語る。そのため、今後もアプリを改善するほか、「auスマートパス」を始めとするauサービスとの連携や、ポイントアップ店との取り組みも加速させたいとしている。
また、au WALLETカードに搭載されているNFCを活用して“かざして”決済する機能や、クレジットカード機能などへの対応の可能性については、全くの未定としながらも「あらゆる可能性は残しておきたい。いろいろと構想はあるが、いまはサービスの普及に努めたい」と否定はしなかった。
「ご好評いただいている一方で、カードの発送をお待たせしている皆様には本当に申し訳ない気持ち。7月から増産できる体制になったので、出来るだけフォローしていきたい。今後は利用していただくフェーズで、さまざまなサービスを提供していきたい」(中井氏)。同社では2016年に1兆円の流通総額を目指している。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
トラディショナルからモダンへ進化するBI
未来への挑戦の成功はデータとともにある