「今日一番のWOW。ホントにホントにお得。グッバイ、おサイフ!」──KDDI 代表取締役社長の田中孝司氏が5月8日に開催した「au発表会 2014 Summer」で猛アピールしたのは、端末でもネットワークでもない、電子マネーサービス「au WALLET」だった。
(1)MasterCardの加盟店で利用できる、(2)ポイントが貯まる、(3)審査なしに誰でも気軽に持てる──の3点を特長とする。現在は現金のほかに、クレジットカードとSuicaなどの電子マネーが主流となっているが、「クレジットカードは、働いている人など所有者が限られる。電子マネーは利用場所が限られる。その2つの課題をなんとかしたい。もっとどこでも使えて、中学生でも持てる。ポイントが貯まることも実現したかった」(田中氏)
au WALLETは、auユーザーを対象にしたサービスで、申し込みには「au ID」が必要になる。au IDにリアルの店舗でも利用できる決済機能を追加したサービスだ。申し込むと、リアル店舗の決済で利用できるプリペイド型電子マネーカード「au WALLET カード」が発行される。このカードを使い、チャージされた範囲内でコンビニエンスストアやドラッグストア、ネットショッピングなど、世界約3810万のMasterCard加盟店で買い物ができる。
チャージは、auかんたん決済、じぶん銀行、auショップにて現金を払う、WALLET ポイント/au ポイントからのチャージ、クレジットカードの5通りの方法がある。チャージできる金額など利用条件はそれぞれ異なる。auショップでは500円単位でチャージでき、じぶん銀行は5000円からのチャージとなる。なお、auかんたん決済の場合のみ、1000円単位で2万円までのオートチャージも設定できる。
「au WALLET ポイントプログラム」では、au WALLET カードで買い物をするごとにポイントが貯まるほか、携帯電話の月額使用料やその他通信料に応じて毎月のポイントが貯まる。貯まったポイントは、ネットショッピングや携帯端末の購入代金として利用でき、au WALLET カードにチャージすることで店舗での買い物に利用できるほか、auの通信料金としても使える。
パートナー企業と提携し「ポイントアップ店」として、セブン―イレブンやマツモトキヨシ、ココス、甘太郎などが名を連ねる。中でもセブン―イレブンは、6月1日から6月30日までの期間限定で、税込み200円ごとに10ポイントが付く。
「au WALLET サイト」では5月8日から先行申し込みを受け付けており、5月21日からは店頭や電話でも申し込める。
6月30日までに申し込んだ人に、もれなく1000円のチャージが付くほか、抽選で1万人に4万円、総額4億円が当たるキャンペーンを開催する。このほかにも、初回チャージに限り、チャージ額の10%を増額するキャンペーンや、auショップの専用端末にau WALLET カードをかざすと、最大3000ポイントが当たる「au WALLET ウェルカムガチャ!」など、7つの特典を用意している。また、サービス開始に合わせて、au WALLETをより便利に使いこなすための連携アプリ「au WALLET アプリ」を5月21日にリリースする。
KDDIは2013年、auスマートパスを通じたクーポンサービスに力を入れてきた。今回のau WALLETによって、クーポンの配布から買い物、ポイントサービスまでの一連の流れを確立し、「リアルを含めたバリューチェーン、お金が回るしくみをつくりたい」(田中氏)と話す。
「auユーザーのための新しい提案だと思っている。使わなきゃソンだというノリ。auには4000万のお客様がいるので、全員に持っていただきたい。持つだけで、最初はたくさんの特典が付いている。既存の電子マネーと違い、どこでも使えるというのが本当のイチオシ」(田中氏)
発表会には、ゲストとしてタレントの所ジョージさんが登壇した。au WALLETのCMにも出演する所氏は、ふだんから財布は持ち歩いていないという。「ちょっとした現金を輪ゴムで止めて持ち歩いている。これはおもしろいサービス」とau WALLETをアピールした。
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