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日本の文化を世界へ届ける--ソフトバンクで“子育て”担当する29歳・平野さん

藤井涼 (編集部)2014年06月17日 13時20分
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 この連載では、現在28歳の筆者が、同じく20代で活躍する大企業の若手社員と、同世代ならではの共通点や仕事への思い、さらには休日の過ごし方や好みの本など幅広いテーマについて語り合うことで、大企業の若手ビジネスパーソンの実態を明らかにしていきます。

 今回はソフトバンクモバイル(ソフトバンク)の平野将樹さん29歳です。2012年にソフトバンクに入社し、現在は商品企画統括 サービス企画部 ソリューション企画課で、スマートフォンを活用した子育てサービス「子育てサポート」を担当しています。

 子育てサポートは、自宅に設置したカメラ付き端末「ベビーモニター」と連携して、キッチンにいる母親や会社で働く父親、遠く離れた祖父母などが、24時間いつでも子どもの様子をスマートフォンで見守ることができ、家族みんなで子育てのよろこびを共有できるサービス。子どもの泣き声や動き、部屋の温度変化などをスマートフォンに通知するほか、ベビーモニターを通して親が子どもに声を掛けることも可能です。

 このほか、ヤフーが提供する電子母子手帳アプリ「kazoc」と連携して、子どもの写真や成長記録を容量無制限で残せる機能や、月齢にあわせたレシピ情報や食材宅配、専門家に24時間365日無料で電話相談できるサービスなど、妊娠や育児に関するコンテンツを多数取り揃えています。2年契約が前提となり月額800円で利用可能です。


ソフトバンクモバイル 商品企画統括 サービス企画部 ソリューション企画課の平野将樹さん

サービス開発で初めて知った「子育て」の苦労

――まず、ソフトバンクに入社した経緯を教えて下さい。

 もともとは新卒で広告代理店に入社して、そこで4年間マーケティングの仕事をしていました。そのあとにソフトバンクに転職したという流れですね。自分の中で人生のマイルストーンがあって、まずはプロモーションやマーケティングなど“消費者実態”を把握したいと思って広告代理店に入社しました。

 ただ、最終的にやりたいことを踏まえると、ITのスキルや人脈はどうしても必要だと。そこで、転職先をIT系の企業に絞ったのですが、いち消費者として一番アグレッシブな企業がどこかを考えた時に、浮かんだのがソフトバンクだったので迷わずに受けることにしました。なので他にはどこの会社も受けていないのですが、有難いことに縁があり入社することになりました。

――転職活動1社目で採用されるとは。よほど相性が良かったのか、平野さんが優秀だったのかということですね(笑)。実際に入社してみて当初のイメージとのギャップなどはありましたか。

 上層部がかなり現場感を持っているのは意外でしたね。外から見ていて、ソフトバンク上層部はビジネス的な判断を中心にしているのかと思っていたのですが、商品を提案すると「ユーザーはどう感じるのか」「実際に使わせてみろ」「文字をもう1フォントだけ大きくしろ」といった、相当細かい指摘を受けます。なのでいい意味でギャップはあったのかなと思います。

――入社後はどのような業務を担当していたのでしょう。

 3月にサービスを開始した子育てサポートの起案から開発、プロモーションまでを2年間かけて進めてきました。

――携帯電話キャリアでありながらなぜ子育てサービスを。

 私はサービス企画部門に所属しているのですが、何かしら戦略的にユーザーにアプローチしようと考えた時に、単純に端末を売るだけではなく、ユーザーのライフスタイルに沿ったサービスを提案すべきだと思ったんです。その中の1つの要素として“子育て”があるよねと話していた時に、たまたまソフトバンクグループで働く女性のコミュニティに所属する方が子育て系のサービスを提案していたことを知り、タイミングがちょうど合ったので、社内で協業する形で進めることになりました。


「子育てサポート」

――サービスは何名体制で開発したのでしょう。また、そこでの平野さんのポジションは。

 開発の裏側まで入れると60~70人ですね。その中でコアメンバーは20人くらいでしょうか。私にはまだ役職はないのですが、現場のリーダーをやらせてもらっています。

――ちなみにご自身も子育てを。

 いえ、私はまだ結婚すらしていません(笑)。なので、私だけで進めると完全に妄想のサービスになってしまうので、社内のママさん、パパさんに企画段階から手伝ってもらいながら開発をしました。それと同年代にも結婚したり子どもが生まれたりした友人がいたので、社外でのヒアリングもかなりしましたね。

――想定していなかったような意見はありましたか。

 ものすごくありました。育児は大変と聞くものの、赤ちゃんの笑顔をみたら苦労も忘れられるんじゃないかと思っていたのですが、ママからは「何を言ってんだ」と(笑)。最近は“イクメン”みたいな言葉もよく聞くようになりましたし、パパも子育てに参加していると思われている人もいると思うのですが、実際にはママの負担は全然減っていません。ヒアリングのために朝9時からお話を聞きにいって、3時間で3件を回って会社に戻るつもりが、その大変さをひたすら聞いていたら17時になっていたなんてこともありました。それくらい、世の中のママには言いたいことがあるんです。

――そうしたヒアリングの結果はサービスにも活かされていますか。

 そうですね。携帯キャリアのサービスということで、最初は“楽しい”方向に振ろうと思っていたのですが、そこを重視しつつも、より根幹となる“安心安全”をちゃんとサポートしなければいけないなと。そこで、24時間365日対応の無料電話相談を設けました。行政が進んでいる地域では、24時間相談に応じてくれるところもあるのですが、そうでないところがまだまだ多いです。なので、そこは押さえましょうと。

――3月にサービスを開始して3カ月ほど経ちました。

 まだ開始したばかりということもあり、割と想定内の使われ方をしています。ただ、ご利用いただいている方にヒアリングをすると、私たちのなかで少しプライオリティが低いかなと思っていた、仕事中のパパが遠くから子どもの様子を見られる機能は、多くの方に喜んでいただけているみたいです。なので、今後はそこのプライオリティも上げていこうかなと思っています。

――遠く離れたおじいちゃん、おばあちゃんが孫の様子を見るといった使い方は。

 まずはパパ、ママといった核家族の中での普及を伸ばして、そのあとにおじいちゃん、おばあちゃんにも広げていきたいと思っています。まだその段階にはいけていないのですが、少しずつ前進しているところです。

――サービスは、ソフトバンクショップなどでプロモーションしているのでしょうか。

 子育てサポートはターゲットが赤ちゃんのいる家庭なので、やはりソフトバンクショップだけだと弱いですよね。なので過去に実施したものですと、NPO法人の「ひまわりの会」が提供しているマタニティパスポートという広告媒体に出稿して、母子手帳を配っている区役所や市役所に来るママ、パパ向けにアプローチしました。今後はベビーグッズを取扱う店舗などでのプロモーションなども検討していきたいですね。

――ただ、赤ちゃんが成長してしまったら、サービスも使われなくなるように思います。

 そこは、さまざまなシーンでの使い方を提案することで、ある程度カバーできるのかなと考えています。サービスを訴求するために「ベビーモニター」と言っているので、どうしても赤ちゃんだけにフォーカスしたサービスに見られがちですが、子どもが2~3歳になると今度は部屋中を歩きまわるようになるので、それはそれで家事をしているママからすると心配ですよね。意外とこの年齢に特化した端末やサービスは少ないので、そういったところで新たな提案ができればと思っています。

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