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日本の文化を世界へ届ける--ソフトバンクで“子育て”担当する29歳・平野さん - (page 3)

藤井涼 (編集部)2014年06月17日 13時20分
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「日本」を発信するために選んできた道

――話が変わりますが、よく読んでいる本などはありますか。

 好きな本が2冊あって、1冊目が大学の時に出会った、世界中を旅している高橋歩さんの「Adventure Life」です。実は子どもの頃から将来は日本の文化を世界に発信することに携わりたいと思っていたのですが、その一方で自分は世界にはあまり行かなくてもいいかなと思っていたんです。そんな時にたまたま友人が教えてくれたこの本を読んでから、すごく海外へ行きたくなって、1週間後にはシカゴに旅行にいっていました。

――すごい行動力ですね。でも実は私も大学時代に高橋さんの本を読んで、そこから海外旅行によく行くようになったんです。読んでいると無性に旅に出たくなるんですよね。

 何かいいなぁ、この人生って。本当に感化されましたね。自分の行動を変えてくれた1冊ですね。

――もう1冊についても教えて下さい。

 レム・コールハースというオランダの建築家のドキュメント「行動主義」という本です。私は日本の文化を発信する手段の1つとして大学では建築を学んでいたのですが、20歳の頃に教授から「君にはこういうところが足りないから読みなさい」と言われて勧められました。ただ最後まで何が足りないのか分からなかったので聞いたら、本を読む習慣が足りないと言われて(笑)。ただ、その本自体はすごく面白くて、それからこの人のことが好きになりました。来日講演なども聞きにいったりしています。


左から「行動主義-レム・コールハースドキュメント」(TOTO出版)、「Adventure Life ~愛する人と、自由な人生を~」(A-Works)

――どこに魅力を感じたのでしょう。

 ものすごぐアグレッシブな人なんです。この本では、彼と一緒に働いているパートナーたちから、レム・コールハースがどのような人なのかを聞いているのですが、この人の物事の考え方やそれを行動に移す力に感銘を受けます。何か自分の中でモチベーションが下がっているなと思った時にはよく読みなおしていますね。なのでもう色褪せてボロボロですけど。ただ、就職する際に建築に進まなかったのは、日本の魅力を発信する前に、そもそも自分は消費者がどのようなことを考えていて、何をすれば響くのかということを知らなすぎると感じて、それで広告代理店に入ったんです。

――なるほど、それで広告代理店につながるわけですね。では続いて、尊敬する人などがいれば教えて下さい。

 やはり一番はレム・コールハースですね。この人は「可能性を使い果たす」という言葉を使うんですよ。これを聞いた時、自分は最初言っている意味が理解できなくて。

――確かによく「可能性は無限大だ」と言いますよね。

 でも、この人は「考えれば無限ではない。その可能性をすべて潰して一番いいものを見つけられるほど考えろ」と言うんです。彼は建築家なのでクライアントに対してコンペで提案する立場だからなのですが、普段からそれくらい本気で考えろというメッセージなんです。なので、自分で「これでいいんじゃないかな」と思ってやってしまったことに対しては、彼の100分の1も考えられていないなとよく反省します。

 それと先ほどお話したように、自分がやりたいことは日本の文化を世界へ発信することです。そのために建築を学び、消費者意識を知るために広告代理店でマーケティングを学び、ITのスキルを得るためにソフトバンクに入社しました。多業種に属していろいろな側面から物事をみて、最終的に人生でやりたいことを実現したいと考えているんです。

 実は、レム・コールハースも多業種を経験しています。もともとはジャーナリストから始まって、そこで社会に疑問を抱き、自分の興味のあった建築という側面で社会に定義していきたいと考えた人なんです。今はハーバード大学の教授もしているのですが、それは中々やりたいと思ってできることではないですよね。それに、この人には人を惹きつける力があって、多くの人が一緒に仕事がしたいと集まってきます。そこが孫社長とも近いなと感じていて、尊敬しているところですね。

――ではその流れで、孫社長(ソフトバンク代表の孫正義氏)についてはどう考えていますか。

 やはり孫社長はビジョンを人に伝える力と実行力がすごいと思いますし、尊敬しています。普通プレゼンをすると、相手に対してどのようなメリットがあるのか、需要がどれだけあるのかというマーケティング中心の話になりがちですが、孫は自分がどれだけやりたいことなのか、それがどれだけ面白いものなのかを語りますよね。それを実際にビジネスの現場で実行して、成果を残しているのはすごいと思います。1度、社内でプレゼンの研修を受けた際に、講師に「プレゼンが孫社長と似ているね」と言われたことがあって、それは本当に嬉しかったですね。

――では最後に、今後ソフトバンクで実現していきたいことや、自身が将来目指す姿について教えて下さい。

 いま担当している子育てサポートもそうですが、できるだけソフトバンクの中でも前例のないことに挑戦していきたいですね。また、これはあくまでも個人的な考えなのですが、ソフトバンクという一企業やキャリアという閉じた世界だけで物事を進めていくのではなく、もっと世の中のいろいろな企業と手を組んで輪になって、「日本」という単位でグローバル規模の仕事をしていけたらいいなと思っています。

 また私のことでいうと、繰り返しになりますが、日本の魅力を世界へ伝えたいですし、逆に海外の文化ももっと知りたいです。そのためにはどうすればいいか、これまで得た知識や経験、ITというツールを活かして考えていきたいと思います。

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