Bitcoinは、2014年に入って立て続けに発生したさまざまなビジネス上の問題でダメージを負ったが、その信用をいくらか回復できる段階になったようだ。旅行サイトのExpediaが米国時間6月11日、この仮想通貨による決済を受け付けることにしたことを発表した。
Bitcoinは電子決済を可能にする通貨だが、特定の国の通貨との結びつきはない。ハイテク好きな人たちはBitcoinに熱狂したが、この1年間、ひろく一般に受け入れられる形への移行には苦闘してきた。
だが、ExpediaはBitcoinを単なる新たな決済手段の1つと考えている。今回、Bitcoinの決済処理を手がけるCoinbaseとの提携により、ユーザーは同社サイトでBitcoinを使ったホテルの宿泊予約ができるようになった。また、レンタカーや航空便など、同社が手がける他の予約サービスもいずれはBitcoinに対応する予定だと、Expediaでグローバル製品担当バイスプレジデントを務めるMichael Gulmann氏は述べている。
「Bitcoinは存続可能な通貨となりつつある」とGulmann氏は言う。「今回の取り組みは、任意の市場に進出し、事業のやり方を把握し、顧客が望む決済手段を提供することと何ら変わりはない」
Expediaの確信的な態度とは対照的に、Bitcoinは初期にハイテク好きの少数の人々にこそ受け入れられたものの、この段階を越えた成長に苦労している。2013年には、Bitcoinの単位価格は1000ドル以上にまで跳ね上がったが、これは投機家たち(そして、おそらくは「Willy」や「Markus」と呼ばれる市場操作プログラム)がBitcoinの価格をつり上げたためだった。その後すぐに、価格はその最高値の半分にまで下落した。このような価格の乱高下は、Bitcoinを従来の通貨で売買できる取引所、Mt. Goxの破産と相まって、Bitcoinの安定性を懸念する人たちをさらに不安にさせる結果となった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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