カリフォルニアを拠点とするタッチスクリーンチップメーカーのSynapticsは米国時間6月11日、Appleのディスプレイチップを単独供給するルネサスエスピードライバ(RSP)を4億7500万ドルで買収することで合意したと発表した。
Reutersによると、5月には、RSPの親会社であるルネサス エレクトロニクスとAppleとの間で、「iPhone」のチップ供給元であるRSPを買収する交渉が決裂していたという。
Synapticsのプレジデント兼最高経営責任者(CEO)を務めるRick Bergman氏は、「RSPの買収によって、最高水準の技術が相互補完的に統合され、高いスキルを持つ経験豊富なエンジニアリングチームを迎え入れることになる。これによって、比類ないプラットフォームレベルの技術を持つ、モバイルディスプレイ市場で第1位のタッチスクリーンコントローラサプライヤーとして、Synapticsの地位が強化される」と述べた。
サムスンの携帯端末にチップを供給するSynapticsは、同社のタッチ技術とルネサスのディスプレイ技術を1つのチップに統合し、製造コスト削減を図る意向だ。
RSP代表取締役社長の工藤郁夫氏は、今回の買収によって両社が、双方の技術的ノウハウと、ディスプレイおよびスクリーンに関する高度で革新的なアイデアを融合できると述べる。
「SynapticsとRSPが一緒になり、相互補完的な製品と技術を併せ持つさらに強力な市場リーダーが誕生する」と工藤氏は述べた。
Synapticsは、RSPを買収することによって「収益と投資の規模が大幅に拡大して、営業レバレッジが向上し、将来の成長が促進される」だろうと述べた。
買収は、規制当局の審査などを経て、2014年第4四半期に完了する見込みだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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