コーチ・ユナイテッドは6月2日、プライベートコーチサービス「Cyta.jp」のコールセンターを社内に設けたことを発表した。現在は20人ほどだが、夏までに50人規模まで拡大させたいとしている。
Cyta.jpは、語学や楽器、手品、アプリ開発など約200におよぶジャンルの講師から個人指導が受けられるサービス。講師の数は3000人以上で、生徒数は全国で2万5000人を超える。具体的な売上は明かしていないが数億円規模とのこと。2013年9月にはレシピ情報サイトを運営するクックパッドの傘下になった。
人気のジャンルは語学と楽器。語学ではフランス語やドイツ語といった英語以外の言語が人気だという。また、意外な使われ方として、スペイン語を習った後に、カメラの撮り方を習うといった人も増えてきているそうだ。一見この2つは無関係に見えるが、“スペイン旅行”へ行きたい人にとっては、語学とカメラのどちらにもニーズがあるというわけだ。
同社代表取締役社長の有安伸宏氏によれば、「Cyta.jpの特徴は、さまざまな習い事をしたい“趣味人”が多いこと」。また、同社の面接を通過した一定水準以上の講師しかいないため、「違うジャンルの習い事をしたい時に、またゼロから探し直さなくて済む」(有安氏)という、プラットフォームならではのメリットもあるそうだ。
そして同社は6月2日、社内に生徒向けのコールセンターを設けた。これにあわせて、従来の約3倍の面積のオフィスに移転したという。コールセンターと聞くと、利用方法の問い合わせやクレーム対応といった印象を持つが、実際にはユーザーとの会話を通じて、最適な習い事を紹介する“コンシェルジュ”のような機能になるという。
「ネット起業はウェブサイトのみの問い合わせにしがちだが、ユーザーファーストで考えると、習い事をしようか悩んでいる人には電話で話したほうが効果は高い」と有安氏。同氏によれば、2014年に入って実際に6本の電話を引いてテストしたところ、売上が約2.2倍に増加したそうだ。
コールセンターでは、ユーザーが問い合わせフォームに電話番号を入力すると、スタッフが電話をかける仕組みを採用している。特にこだわっているのが問い合わせから“2分以内に電話する”ことだという。「5分だと電話を取ってもらえる確率がガクっと下がる。最初は(ユーザーに)驚かれるが、しっかりやっている会社だと信頼してもらえる」(有安氏)。
同社では夏までに50人規模までスタッフを拡大させる。また、ユーザーの“生の声”をサービスに反映するため、「新人のエンジニアやプロデューサーも、1度はコールセンターを経験する、R&Dの拠点にしていきたい」(有安氏)としている。
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