ミクシィは5月14日、2014年3月期の連結業績を発表した。売上高は121億5500万円(前年同期比3.8%減)、営業利益は4億800万円(同81.3%減)、経営利益は2億6300万円(同90%減)、純利益は2億2700万円の赤字(前年同期は16億5400万円の黒字)となった。
年間ベースでは大幅な減収減益となったが、四半期ベースで見ると第4四半期(1~3月)は売上高が57億9800万円(第3四半期比143.8%増)、営業利益は9億9000万円(第3四半期は1億1100万円の赤字)、経常利益は9億円(同1億1100万円の赤字)、当期純利益は13億4500万円(同2億2100万円の赤字)と、一転して大幅な増収増益となった。
その要因となっているのは、2013年10月に配信を開始したスマートフォン向けゲームアプリ「モンスターストライク」。前回の決算説明会で発表されたように、3月からテレビCMを開始。ほかにもYouTubeやニコニコ生放送などのウェブプロモーションを展開し、それが功を奏したとしている。
決算説明会で登壇したミクシィ執行役員の森田仁基氏は「インストール数のペースが落ちてきたところだったが、そこから再加速した」と語り、4月27日付けで利用者数が600万人を突破したという。またApp StoreとGoogle Playのセールスランキングも上昇。1月には月平均10位前後だったのが、5月にはApp Storeは2.4位、Google Playは2.6位になっているという。これにともなって、売上原価による外注費、販管費における広告宣伝費や決済手数料、業績回復に伴う賞与引当金の増額により一時的な人件費についても増加しているという。
モンスターストライクの陰に隠れているが、求人広告事業、フォトブック事業、結婚支援事業を扱うライフイベント領域も第3四半期の売上高が5億8400万円だったのに対し、第4四半期は12億2100万円と増加している。
2014年度については「モンスターストライクのグローバル展開が大きなポイントであり、注力していく」と語る森田氏。同日より海外展開の第1弾として台湾の配信を開始。すでにTencentによる中国、香港、マカオに向けの配信も発表されている。
国内では引き続きモンスターストライクの宣伝を打ち続けるとともに、新規サービスをリリースしていくという。森田氏は「振り返ればFind Job、mixi、そしてモンスターストライクと、常に新しい価値を生み続けている会社」と語る。社内体制についても、新社長になることが発表されている森田氏が自ら人事部門長も兼任し環境整備を行い、さまざまなサービスを展開していく意向を示した。
そして2015年3月期の業績予想も発表。通期で売上高400億円、営業利益と経常利益ともに100億円、当期純利益を60億円と大幅な増収増益を見込む。この売上高は既存事業での予想であり、モンスターストライクの海外売上や新規事業を含んでいないという。それでも「足元を見れば十分達成可能な数字」(森田氏)と語った。
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