Microsoftは米国時間5月12日、「サービスとしてのデスクトップ」(DaaS)である「Microsoft Azure RemoteApp」(開発コード名「Mohoro」)のパブリックプレビュー版を、欧米とアジア太平洋の一部地域でリリースした。
Azure RemoteAppを使用すると、さまざまなデバイスに「Windows Server」アプリケーションを提供できる。付属のリモートデスクトップクライアントアプリケーションは「Windows」「OS X」「iOS」「Android」に対応する。
Microsoftは、テキサス州ヒューストンで開催したTechEd North America 2014カンファレンスのオープニング基調講演で、Azure RemoteAppの計画を初めて明らかにした。
Azure RemoteAppの正式版は2014年末までにリリースする予定だと、Microsoftは述べている。同社は、現時点でAzure RemoteAppの料金プランを明らかにしていないが、プレビュー版は無料で提供される。
Microsoftは、「RemoteApp」アプリケーションを顧客に提供するためのコンポーネントとして、同社のデバイスセキュリティおよび管理サービス「Windows Intune」が必要かどうかについても明らかにしていないが、筆者の情報筋は以前、必要かもしれないと示唆していた。
DaaSを提供する企業はMicrosoftが初めてではない。Citrix、VMware、AmazonもそれぞれのDaaS製品を提供している。
新しいAzure RemoteAppサービスを使用すると、現在「Windows Server 2012」上でRemoteAppを使ってできるのと同じように、独自のアプリを実行できる(Microsoftのホスティングパートナー各社はすでに、「Windows Server」上のリモートデスクトップサービスの一部としてRemoteAppの機能を提供することが許可されている)。新しいAzure RemoteAppサービスによって、Microsoft自身もこれと同じリモートデスクトップサービスを直接提供できるようになる。同社はさらに、プレビュー版をテストするユーザー向けのオプションとして、「Microsoft Office Professional Plus 2013」をプレインストールしている。
Microsoftでコーポレートバイスプレジデントを務めるBrad Anderson氏はTechEdの基調講演で、Azure RemoteAppは同社のリモートデスクトップサービスを書き直したものだと述べた。同氏によれば、Azure RemoteAppを使用すると、デスクトップ版Officeなどの業務用アプリケーションに、モバイルデバイスからリモートでアクセスできるという。つまりAzure RemoteAppは、(一般にアプリをストリームする)他のDaaSサービスとは異なり、リモートアクセスサービスのようなものということだ。とはいえ、一部の業界観測筋はこれをMicrosoftによるDaaS分野での取り組みと見ている。
Microsoftの広報担当者は次のように付け加えた。「Azure RemoteAppは、現在で言うとWindows Server上のRemoteAppに相当するクラウドベースのオプションだ。これは補完的ソリューションで、顧客は同じRemote Desktop Protocol(RDP)クライアントを使って接続する」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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