富士通とジャストシステムは4月24日、スマートフォン向け文字入力システム「Super ATOK ULTIAS(スーパー エイトック ウルティアス)」を発表した。両社の共同開発によるもので、最新のPC版「ATOK」相当の推測エンジンや登録語彙数を実現したという。2014年夏以降の富士通製スマートフォンなどに搭載される。
入力した言葉や文脈に合わせて適切な予測を表示する機能や、打ち間違いを修正して適切な表記候補を知らせる機能などが使える。新機能としては、文字種をまたいだ予測候補の表示や、日本語入力時の英語への変換、使用するアプリケーションに合わせて最適な予測変換候補を表示する機能などを搭載した。なお現時点で、アプリに合わせた予測変換候補の最適化機能は、富士通の端末のプリインストールアプリを中心に対応する。
旬なワードを自動受信する機能も備えた。「ビジネストレンド」「エンタメ・カルチャー」など5つのジャンルに関連した言葉が毎週無料で追加され、常に最新のものが使えるとしている。
富士通 モバイル事業本部長の髙田克美氏は、Super ATOK ULTIASを開発した理由について、スマートフォンユーザーの中で「文字入力」への不満が増えていることを挙げた。独自の調査結果を示しながら「電話などの音声からメールやLINEなどのテキストへとコミュニケーションが変化しているなか、より使いやすい文字入力が求められている。これからのスマホに求められる重要な機能である」と述べた。
また髙田氏は、富士通がベンチマークした中では「スマホ史上最高のATOK」としながらも「機能の善し悪しを決めるのはお客様」と話し、今後の端末製品の販売面でどのように寄与するかという問いには「計画は持ち合わせていない」と答えた。
ジャストシステム CPS事業部長の田食雅之(たじき まさゆき)氏は、Super ATOK ULTIASを富士通以外に提供する予定はないとする。会見ではATOKシリーズの歴史を振り返り「名前に『ATOK』を入れても問題ないと思い、Super ATOK ULTIASを出した」と自信を見せた。
なお、富士通の2014年夏モデルは取扱いキャリアも含めて未発表だ。
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