UPDATE Microsoftが、「Siri」および「Google Now」への回答をようやく発表した。名前は「Cortana」というが、これは同社のフラッグシップビデオゲームシリーズ「Halo」に登場する人工知能の名前からとられたものだ。
「Windows Phone」の製品およびデザイン責任者を務めるMicrosoftのJoe Belfiore氏が、サンフランシスコで開催された同社の年次カンファレンス「Build 2014」で登壇し、Windows Phone向けパーソナルアシスタントCortanaを披露した。Cortanaは、まずは「Windows Phone 8.1」(こちらも今後数カ月のうちに提供開始予定)向けのベータ版として米国で公開され、英国を含む米国以外の国にも、順次提供範囲を拡大していくという。
Belfiore氏は、「Cortanaは最もパーソナルなデジタルアシスタントだと考えている」と述べている。
Cortanaは、「Bing」を備えており、リマインダーの設定やスケジュールの音声操作による更新など、人工知能スタイルのアシスタントと聞いて思い浮かぶような多くの機能を実行できる。
Belfiore氏はCortanaのデモの中で、天気、スポーツのスコア、検索エンジンのクエリ(例えば食べ物のカロリー量)などの動的な問いかけに対する、Cortanaの回答能力についても披露した。
Belfiore氏はさらに、「Haloの次回作のストーリーはどうなりますか?」とジョーク混じりの質問をした。これは明らかに、Siriとのやりとりを下敷きとしたものだ。AppleのSiriは、まるで人間かと思うようなコミカルな回答をすることがあり、こうしたケースはしばしば面白おかしく取り上げられている。
Cortanaはこれに対し、「おそらくこの情報にアクセスする許可をお持ちでないはずです」と回答した。
ところが、Belfiore氏が温度の換算をさせようとすると、Cortanaはここでつまずいてしまったようだった。華氏から摂氏への換算はスムーズだったが、「ケルビンではどう?(what about Kelvin?)」と、ケルビンへの変換を命じても、Cortanaの答えは摂氏のままで変わらなかった。よりくだけた口調の追加質問に対するCortanaの理解の限界がわかる、興味深い場面だった。
Belfiore氏はまた、他のサービスとの差別化につながるCortanaの機能についても紹介した。Cortanaは、事実を回答するというよりは、人とのつながりを認識してより適切な行動を選ぶような質問にも対応できるという。一例として、Belfiore氏は妹に飼いはじめたばかりの犬について尋ねるというリマインダーを設定してみせた。これはつまり、妹にメッセージを送ったり電話をかけたりするたびに、Cortanaがこのリマインダーを表示してくれるということだ。
Cortanaはまた、Windows Phoneのネイティブアプリ以外にも対応する予定だ。
Belfiore氏は、このようなアプリの例として、「Skype」「Hulu Plus」「Facebook」の3つでデモを行った。音声コマンドを通じて、CortanaはSkype通話の開始、Hulu Plusキューへの動画の追加、特定の友人のFacebookページの表示という操作を実行することができた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」