米国における大手通信キャリア4社の契約者から収集されたデータによると、過去1年でLTEサービス提供エリアは広がったものの、4Gネットワークのデータ転送速度は低下したという。
サービス提供エリアを可視化するアプリの提供元であるOpenSignalによると、過去3カ月ではT-Mobileのデータ転送速度が最も速く、平均で11.5Mbpsだったという。2位はAT&Tで9.1Mbps、3位はVerizonで7.8Mbps、4位はSprintで4.3Mbpsだ。
ただし、OpenSignalのアプリを利用している10万3025人のユーザが測定したデータによると、そのデータ転送速度はここ1年で低下してきているという。
OpenSignalは同社サイトで「通信キャリアは絶えずテクノロジの向上に取り組むとともに、新たなエリアへの展開を拡大している一方、ユーザーによるLTEネットワークの利用が増えることによる負荷の高まりにより、そうした改善が相殺されているところがある」と記すとともに「その結果、4大ネットワークすべての接続速度は過去1年において低下傾向を示すことになった」と記している。
米国は4Gを導入したことでモバイルネットワークの先駆者である欧州を追い越したが、コンシューマーにとってのメリットと、通信キャリアにとっての高いコストがせめぎ合っている状態だ。例を挙げると、Verizonは2014年に165億ドルから170億ドルの設備投資を行う計画だという。こうしたコストと、無線周波数帯域の高額なライセンス料によって、通信キャリアの統合に向けた動きが加速しており、その例として、失敗に終わったAT&TによるT-Mobileの買収や、T-Mobileの買収に向けたSprintの現在の取り組みが挙げられる。
OpenSignalによると、LTEが利用可能な時間の割合(ユーザーが実際に携帯電話を使っている場所におけるカバレージの指標となる)では、Verizonが83%でトップの座に就いたという。2位はAT&Tで71%、3位はT-Mobileで61%、4位はこれまたSprintで57%となっている。
またOpenSignalによると、LTEの利用時間は過去1年で着実に伸びているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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