iFixitが公開した新しい分解レポートによれば、新型スマートフォン「HTC One M8」を購入した人は、本体を分解して修理したくなっても我慢したほうがよさそうだ。
HTCが米国時間3月25日に発表した新しいフラッグシップ製品の内部に分け入る「旅」は、iFixitによれば危険と障害だらけだったという。言い換えれば、この分解作業は気弱な人向けではないということだ。
iFixitによるHTC One M8の分解作業は、出だしは十分に期待を抱かせるものだった。筐体は取り外しの簡単なネジで留められており、「大量の接着剤」頼りではない。また、もつれ合うディスプレイケーブルの代わりにバネ接点が使われているため、筐体を開けるのは非常に簡単だった。
だが、ここから事態は急速に悪化する。
マザーボードは基板に接着剤で固定されているため、誰にとっても取り外すのはとても困難だ。そもそも、なぜこのような困難に立ち向かう必要があるかといえば、マザーボードを取り外さないとバッテリにたどり着けないからだ。そのバッテリ自体もLCDシールドに接着剤で貼り付けられている。
また、ドーターボードはさらに多くの接着剤で固定されているため、iFixitでは特殊な工具を使わざるを得なかった。フロントパネルのほとんどの部品を剥がし終えたチームは、ようやくディスプレイにたどり着くが、ここでも落胆が待っていた。
「われわれは、ディスプレイを最初に分離できるAppleの組立方式に慣れてしまっている。これならディスプレイの修理がとても簡単にできる。ゆえに、なぜ一部のメーカーがディスプレイとバッテリの両方を奥深くに埋め込むことにこだわるのか、われわれには理解できない。せめて交換くらいは簡単にできるようにしてほしいものだ!」とiFixitは述べている。
ここに来て、分解作業の状況はさらに悪化する。iFixitでは、ガラス製ディスプレイの縁の周囲に熱を加えてディスプレイを取り外したが、その際にデジタイザのケーブルを切断してしまった。そのため、この端末は早過ぎる死を迎えてしまったのだ。
では、この分解作業はどこでどのようにつまずいたのだろうか。
HTC One M8は、背面ケースを傷つけずに内部を開くことが、不可能ではないものの困難だった。バッテリはマザーボードの下に埋め込まれていて、交換は難しい。ディスプレイ部分は、本体全体を少しずつ解体しないと交換できないため、ディスプレイが壊れて交換が必要になった場合に問題となる。最後に、多くの部品が大量のテープと接着剤で貼り付けられているため、取り外すのは面倒だ。
iFixitでは、「修理しやすさ」の最終スコアを10点満点で2点とした(最も修理しやすい場合は10点)。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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