Microsoftは、企業秘密を洩らしたとされる人物の身元を特定する目的で、あるブロガーの私的な「Hotmail」アカウントを調査していた。
米連邦検察当局が米国時間3月17日に裁判所に提出した書類よると、Microsoftの法令遵守事務局は、問題となっているリークされたデータに同社独自のコードが含まれていることを確認後、この調査に関する決定を承認していたという。
提出書類によると、Microsoftは、問題のブロガーからHotmail経由で接触を受けた人物からの内報を得たという。このブロガーは、リークされたソースコードが本物かを確認したいと考えており、通報者はそれに答える代わりに、Microsoftで当時「Windows」部門のプレジデントを務めていたSteven Sinofsky氏の元に行き、問い合わせがあったことを話した。Sinofsky氏はこの事態を、Microsoftで外部からの脅威と内部情報のリークに関する調査を担当する「Trustworthy Computing Investigations」部門に通報したという。
書類には「データがMicrosoftの企業秘密であると2012年9月7日に確認されたことを受け、Microsoftの法令遵守事務局は、問題のブロガーのHotmailアカウントからメールの内容を引き出すことを承認した」と記されている。Microsoftの調査では、同社に当時勤務していたAlex Kibkalo容疑者から匿名のブロガー宛てに送られた、プレリリース版の「Windows 8 RT」コードを提供する複数の電子メールが見つかっている。
米連邦検察当局は、レバノンおよびロシアでMicrosoftに勤務していたKibkalo容疑者を企業秘密漏えい罪で起訴している。
Microsoftの広報担当者は米CNETに対し、同社による今回の措置を擁護する声明を寄せた。
調査の一環として、われわれは第三者が所有するMicrosoft運営のアカウントに対し、限定的な調査を実施するという手段を取った。Microsoftのサービス利用規約には、こうした調査を許可することが明記されているものの、実際に適用されるのは極めて例外的な事例に限られている。われわれは、そのようなコンテンツの調査を実施する前に、厳格なプロセスを適用しており、今回の場合、調査担当チームや犯罪行為を示す強力な証拠とは別に、法務チームによる徹底した調査が実施されている。これらは、他のサイトを調査するための法令を受ける上で必要な相応な基準を満たしていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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